日本新聞: 米軍第２艦隊が復活兵器研究の新組織も中国・ロシアに対抗

米べい軍ぐん第だい２に艦隊かんたいが復活ふっかつ兵器へいき研究けんきゅうの新しん組織そしきも中国ちゅうごく・ロシアに対抗たいこう

Aug 25, 2018 05:08

Furigana

アメリカ軍ぐんは、北大ほくだい西洋せいようを管轄かんかつする第だい２に艦隊かんたいを７なな年ねんぶりに復活ふっかつさせるとともに、最さい新鋭しんえいの兵器へいきの開発かいはつを担になう新あらたな組織そしきを立たち上あげ、中国ちゅうごくとロシアに対抗たいこうする国防こくぼう戦略せんりゃくのもと、軍事ぐんじ力りょくの強化きょうかを急いそぐ姿勢しせいを鮮明せんめいにしています。北大ほくだい西洋せいようを管轄かんかつするアメリカ海軍かいぐん第だい２に艦隊かんたいは、国防こくぼう予算よさんの削減さくげんなどを受うけ、2011年ねんに当時とうじのオバマ政権せいけんが解体かいたいしましたが、アメリカ海軍かいぐんは再ふたたびロシアの軍事ぐんじ的てき脅威きょういが高たかまっているとして、７なな年ねんぶりに復活ふっかつさせました。

司令しれい部ぶが置おかれるバージニア州しゅうノーフォーク基地きちでは、24日にち、艦隊かんたいの復活ふっかつを祝いわう式典しきてんが行おこなわれ、アメリカ海軍かいぐんトップのリチャードソン作戦さくせん部長ぶちょうは「ロシアの台頭たいとうによって安全あんぜん保障ほしょう環境かんきょうは大おおきく変かわっている。紛争ふんそうを避さける最良さいりょうの道みちは競争きょうそう力りょくのある海軍かいぐん力りょくを増強ぞうきょうさせることだ」と述のべ、ロシアに対抗たいこうする形かたちで海軍かいぐん力りょくを強化きょうかする考かんがえを強調きょうちょうしました。

一方いっぽう、アメリカ陸軍りくぐんも24日にち、テキサス州しゅうヒューストンに最さい新鋭しんえいの兵器へいきの研究けんきゅうや開発かいはつを担になう「未来みらい司令しれい部ぶ」と呼よばれる新あらたな組織そしきを立たち上あげました。

未来みらい司令しれい部ぶでは軍備ぐんびの近代きんだい化かを進すすめる中国ちゅうごくとロシアに対抗たいこうし、アメリカ国内こくないの大学だいがくや産業さんぎょう界かいとも連携れんけいし、最先端さいせんたん技術ぎじゅつを取り入とりいれた兵器へいきの開発かいはつを進すすめる方針ほうしんで、トランプ政権せいけんは国際こくさい秩序ちつじょへの脅威きょういだとする中国ちゅうごくとロシアへの対応たいおうを最さい優先ゆうせんの課題かだいとする国防こくぼう戦略せんりゃくのもと、軍事ぐんじ力りょくの強化きょうかを急いそぐ姿勢しせいを鮮明せんめいにしています。

米べい海軍かいぐん第だい２に艦隊かんたいとは

北大ほくだい西洋せいようを管轄かんかつするアメリカ海軍かいぐん第だい２に艦隊かんたいは、東西とうざい冷戦れいせんのさなかの1950年ねんに創設そうせつされました。

1962年ねんのキューバ危機ききでは、カリブ海かりぶかいでの海上かいじょう封鎖ふうさ作戦さくせんに参加さんかするなど、ロシアの軍事ぐんじ的てき脅威きょういに対抗たいこうする中心ちゅうしん的てき役割やくわりを果はたしてきました。

しかし、2011年ねんに当時とうじのオバマ政権せいけん下かで、国防こくぼう予算よさんの削減さくげんや、ロシアの脅威きょういが解消かいしょうしたことなどを理由りゆうに、上部じょうぶ組織そしきである艦隊かんたい総そう軍ぐんに吸収きゅうしゅうされる形かたちで解体かいたいされました。

そのあと、ウクライナ情勢じょうせいやシリアの内戦ないせんなどを通をつうじて、アメリカとロシアが軍事ぐんじ的てきに対立たいりつを深ふかめるとともに、北大ほくだい西洋せいようでのロシア軍ぐんの潜水せんすい艦かん活動かつどうの拡大かくだいなどへの懸念けねんが高たかまる中なか、アメリカ国内こくないでは第だい２に艦隊かんたいの復活ふっかつを求もとめる声こえが高たかまっていました。