日本が
参加して
月を
探査する「アルテミス
計画」について、
文部科学省は
無人宇宙輸送船や
生命維持装置の
開発費などとして
およそ800
億円を
来年度予算案の
概算要求に
盛り込む方針を
固めました。「アルテミス
計画」は、
アメリカが
主導して
月を
周回する
新たな
宇宙ステーション「ゲートウェイ」を
建設する
ほか、2024
年に
再び月面に
宇宙飛行士を
送り、
その後も
継続的に
月探査を
行う国際的な
計画で、
日本は
去年、
参加を
表明しました。
参加表明後としては初めてとなる来年度の予算案の概算要求で、文部科学省は「アルテミス計画」関連として、「ゲートウェイ」への物資補給のための無人の宇宙輸送船「HTVーX」の開発におよそ610億円、生命維持装置などの開発におよそ76億円、月着陸の技術実証計画におよそ47億円と、3つの項目で合わせておよそ800億円を盛り込む方針を固めました。
これらの項目の実施には総額でおよそ2000億円が必要になると試算され、さらに月面探査車の開発費などは調整中だとしています。
「アルテミス計画」では、日本人宇宙飛行士の月面着陸も想定されていて、文部科学省は、国際的なプレゼンスの獲得や日米関係の強化などの意義があるとしています。
その一方で、すでに日本が1兆円余りを費やした国際宇宙ステーションは2025年以降も運用が続くと見られ、日本の有人宇宙開発は巨額の費用に見合った成果をいかに得るか、課題も指摘されています。