光に
反応する
化学物質と
組み合わせたがんの
薬を、
患者に
投与したあと
光を
当ててがん
細胞を
攻撃するという
新たな
治療法の
薬が、
先週、
世界で
初めて承認されました。
この薬を
開発した
研究者が
記者会見し、「がん
治療の
もう1つの
選択肢になってくれれば
よいと
思う」と
期待を
示しました。
アメリカの
国立衛生研究所に
所属する
小林久隆主任研究員は、がんを
狙い撃ちにする
抗体を
使った
薬に、
光に
反応する
化学物質を
組み合わせたがんの
治療法を
開発し、
先週、
世界で
初めて他の
治療が
難しい頭けい
部がんの
治療薬として、
日本国内で
承認されました。
29日、小林主任研究員と薬を開発した製薬会社「楽天メディカル」の三木谷浩史会長らが、東京都内で記者会見しました。
薬は、患者に点滴で投与され、体の外から近赤外線のレーザー光を当てると活性化されてがん細胞が破壊される仕組みで「光免疫療法」と呼ばれています。
小林主任研究員は、この治療法を数十年研究してきたということで「患者の手に届かなければ意味がなく、日本で承認されたことはうれしいかぎりだ。がん治療のもう1つの選択肢になってくれればよいと思う」と述べました。
また三木谷会長は「他の化学療法との組み合わせも可能になると考えている。なるべく早く患者に届けたい」と期待を示しました。
この薬は今後、医療保険を適用する手続きが進められますが、早期に承認されたことから、販売された後も安全性や有効性について検証が進められます。