NHKが携帯電話のビッグデータを元に推計して分析した結果、夜間の人出が去年に比べて4割減少していたことがわかりました。
異例の訪問自粛呼びかけ
渋谷駅周辺では、この数年、ハロウィーンの時期に大勢の人が集まりトラブルなどが起きていて、渋谷区はことし「密を避けるために渋谷に来ることは自粛してほしい」と呼びかけ、去年まで設置していた仮設トイレや着替えのためのスペースを設置しないなどの対応をとりました。
渋谷の人出 去年比4割減少
NHKは、NTTドコモが携帯電話の基地局の情報をもとにプライバシーを保護した形で集めたデータを使って、ハロウィーン当日の先月31日、渋谷駅周辺にいた人の数を分析しました。
午後6時から翌日午前0時までの時間帯で分析した結果、去年のハロウィーン当日と比較すると4割減少していたことがわかりました。
10月の土曜平均比でも 約2%増にとどまる
また、ことしのハロウィーン当日の人出とその前の10月の土曜日の平均とも比べると、およそ2%の増加にとどまっていました。
一方、時間帯ごとに比較すると、ハロウィーン当日は深夜にかけてそれほど人が減らない傾向が見え、ふだんの土曜日に比べて午後10時台と午後11時台には10%前後、人出が増えていました。
都内各地の人出 地図で示すと…
さらに東京都内全体でハロウィーン当日とその前の10月の土曜日の平均を比較して500メートルの区画ごとに分析し、地図上に表示します。
人出が増加したところを赤、減少したところを青で示したところ、JR山手線の沿線など、特に新宿や六本木、新橋など繁華街の付近で赤が目立ち、人出が増えている傾向がみられました。
渋谷区「多くの人が協力 今後も密を避ける」
去年に比べて渋谷の人出が減ったことについて、渋谷区安全対策課の小原純哉課長は「おととしや去年のように人が車道にあふれることもなく人出が減ったと実感した。これまでのような大きなトラブルもなく早い時期から外出の自粛を大々的にPRし、多くの人が協力してくれたからだと思う」と話していました。
そのうえで「街のにぎわいを維持しつつ、今後も大みそかや正月など人が集まる時期には密を避ける取り組みを進めていきたい」としています。