Actualités japonaises: トランプ大統領を「権力乱用」「議会への妨害」で訴追へ野党

トランプ大統領だいとうりょうを「権力けんりょく乱用らんよう」「議会ぎかいへの妨害ぼうがい」で訴追そついへ野党やとう

Dec 11, 2019 05:12 1

Furigana

アメリカの野党やとう・民主党みんしゅとうは、ウクライナ疑惑ぎわくをめぐり、大統領だいとうりょうによる「権力けんりょく乱用らんよう」と「議会ぎかいへの妨害ぼうがい」を根拠こんきょとしてトランプ大統領だいとうりょうの弾劾だんがい訴追そついを目指めざすと発表はっぴょうしました。議会ぎかい下院かいんで主導しゅどう権けんを握にぎる民主党みんしゅとうは、委員いいん会かいでの審議しんぎを経へて、来週らいしゅうにも本ほん会議かいぎで採決さいけつにはかり、トランプ大統領だいとうりょうを弾劾だんがい訴追そついする方針ほうしんです。アメリカ議会ぎかい下院かいんの野党やとう・民主党みんしゅとう指導しどう部ぶは10日にち午前ごぜん、記者きしゃ会見かいけんし、ウクライナ疑惑ぎわくをめぐるトランプ大統領だいとうりょうの弾劾だんがい訴追そつい状じょうの柱はしらを「権力けんりょく乱用らんよう」と「議会ぎかいへの妨害ぼうがい」とすると発表はっぴょうしました。

このうち、「権力けんりょく乱用らんよう」はトランプ大統領だいとうりょうが、来年らいねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょでみずからに有利ゆうりになるように、大統領だいとうりょうの権限けんげんを利用りようしてウクライナに対にたいし、軍事ぐんじ支援しえんなどの見返みかえりに、野党やとうの有力ゆうりょく候補こうほ、バイデン前ぜん副ふく大統領だいとうりょうに関にかんする捜査そうさについて公言こうげんするよう圧力あつりょくをかけたことを根拠こんきょとしています。

また「議会ぎかいへの妨害ぼうがい」については、トランプ大統領だいとうりょうが正当せいとうな理由りゆうなく政権せいけん幹部かんぶに対にたいし、法的ほうてき拘束こうそく力りょくを持もつ議会ぎかい下院かいんの召喚しょうかん状じょうを無視むしし、証言しょうげんを拒否きょひするよう指示しじしたことが、それに当あたるとしています。

議会ぎかい下院かいんで主導しゅどう権けんを握にぎる民主党みんしゅとうは、司法しほう委員いいん会かいで、この２ふたつの条項じょうこうを盛り込もりこんだ弾劾だんがい訴追そついの決議けつぎ案あんの審議しんぎを行おこなったうえで、来週らいしゅうにも本ほん会議かいぎを開ひらき、決議けつぎ案あんを可決かけつする方針ほうしんです。

これによりトランプ大統領だいとうりょうが年内ねんないに弾劾だんがい訴追そついされる公算こうさんが一段いちだんと強つよまりました。

トランプ大統領だいとうりょう「魔女まじょ狩かりだ」

これについてトランプ大統領だいとうりょうはツイッターに、「私わたしが2020年ねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょに介入かいにゅうするようウクライナに圧力あつりょくをかけたと言いうが、ばかげている。それが事実じじつではないことは分わかっているはずだ。ウクライナの大統領だいとうりょうも外相がいしょうも、何なにも圧力あつりょくは無なかったと何なん度ども述のべているし、民主党みんしゅとうもそれを分わかっていながら認みとめようとしない。魔女まじょ狩かりだ」と書き込かきこみ激はげしく反発はんぱつしました。

クリントン元もと大統領だいとうりょうの訴追そついのケースは

1998年ねんに当時とうじのクリントン大統領だいとうりょうがホワイトハウスの研修けんしゅう生せいとの不倫ふりん問題もんだいで弾劾だんがい訴追そついされた際さいには、議会ぎかい下院かいんの司法しほう委員いいん会かいが、４よっつの訴因そいんを柱はしらとする弾劾だんがい訴追そつい状じょうを下院かいん本ほん会議かいぎに提出ていしゅつしました。

この時ときの訴因そいんには、大統領だいとうりょうが研修けんしゅう生せいとの不倫ふりん問題もんだいに関にかんして誤あやまった証言しょうげんを行おこなったとして「大だい陪審ばいしんへの偽証ぎしょう」、関係かんけい者しゃに口止くちどめなどを行おこなったとして「司法しほう妨害ぼうがい」、さらには、別べつの女性じょせい問題もんだいに関にかんする裁判さいばんで誤あやまった証言しょうげんを行おこなったとして「民事みんじ訴訟そしょうでの偽証ぎしょう」と、議会ぎかいの調査ちょうさに対にたいして適切てきせつに対応たいおうしなかったとして「権力けんりょく乱用らんよう」が挙あげられました。

これを受うけて、下院かいん本ほん会議かいぎでは、訴因そいんごとに採決さいけつを行おこない、大だい陪審ばいしんへの偽証ぎしょうと司法しほう妨害ぼうがいの２ふたつについては賛成さんせい多数たすうで承認しょうにんする一方いっぽう、残のこりの２ふたつの訴因そいんは反対はんたい多数たすうで承認しょうにんしませんでした。