日本新聞: 東京オリ・パラ臨海部の人出は１日15万人混雑分散が課題

東京とうきょうオリンピック・パラリンピックの期間きかん中ちゅうに聖火せいか台だいが設置せっちされるなど大会たいかいを象徴しょうちょうする地域ちいきとなる東京とうきょうの臨海りんかい部ぶは、多おおい日ひで１いち日にち当あたり15万まん人にんを超こえる人出ひとでが想定そうていされていることが大会たいかい組織そしき委員いいん会かいへの取材しゅざいで分わかりました。訪おとずれた人ひとたちが安全あんぜんに移動いどうできるかが課題かだいで、組織そしき委員いいん会かいは一いち度どに駅えきに人ひとが集中しゅうちゅうしないよう、競技きょうぎ会場かいじょう以外いがいに立ち寄たちよれる場所ばしょを設もうけ、駅えきを行き来いききする時間じかんを分散ぶんさんさせる計画けいかくです。組織そしき委員いいん会かいは、東京とうきょうの臨海りんかい部ぶのうち、江東こうとう区く、港みなと区く、品川しながわ区くにまたがるエリアを「トーキョーウォーターフロントシティ」と名付なづけ、大会たいかい期間きかん中ちゅうには、中心ちゅうしん部ぶにある「夢ゆめの大橋おおはし」のたもとに聖火せいか台だいを設置せっちして観戦かんせんチケットを持もたない人ひとでも見学けんがくできるようにするなど、大会たいかいを象徴しょうちょうする地域ちいきにする計画けいかくです。

このエリアは、わずか半径はんけい1.5キロ圏内けんないに７ななつの競技きょうぎ会場かいじょうが集積しゅうせきし、開会かいかい式しきの翌日よくじつから大会たいかい最終さいしゅう日びまで16日間にちかん連続れんぞくで複数ふくすうの競技きょうぎが行おこなわれますが、ボランティアなど大会たいかいスタッフを含ふくめ、多おおい日ひで１いち日にち当あたり15万まん人にんを超こえる人出ひとでが想定そうていされていることが組織そしき委員いいん会かいへの取材しゅざいで分わかりました。

特とくに大会たいかい３さん日にち目めの７月しちがつ26日にちは、６むっつの競技きょうぎ会場かいじょうで午前ごぜん９きゅう時じから午後ごご11時半じはんまで断続だんぞく的てきに競技きょうぎが行おこなわれ、人出ひとでが最もっとも多おおくなると予想よそうされています。

このエリアに乗り入のりいれる鉄道てつどうはりんかい線せんとゆりかもめしかなく、大会たいかい期間きかん中ちゅうは増便ぞうびんなどが検討けんとうされていますが、輸送ゆそう量りょうには限かぎりがあるため、組織そしき委員いいん会かいは、一いち度どに駅えきに人ひとが集中しゅうちゅうしないよう、競技きょうぎ会場かいじょう以外いがいにエリアの中なかに立ち寄たちよれる場所ばしょを設もうけて、駅えきを行き来いききする時間じかんを分散ぶんさんさせ混雑こんざつを緩和かんわする計画けいかくです。

具体ぐたい的てきには、スポーツクライミングや３さん人にん制せいバスケットボール、３さんｘえっくす３さんなどが行おこなわれる青海あおみ地区ちくには、公式こうしきグッズを販売はんばいする大型おおがた店てんやスポンサー企業きぎょうのブースを設置せっちするほか、選手せんしゅの練習れんしゅう風景ふうけいを近ちかくで見みたり、選手せんしゅが使つかう施設しせつで競技きょうぎを体験たいけんできたりする場所ばしょを設もうける予定よていで、チケットのない人ひとも入場にゅうじょうできます。

また、新しん競技きょうぎのスケートボードや自転車じてんしゃのＢＭＸ、それに体操たいそうなどが行おこなわれる有明ありあけ地区ちくには、「アーバンフェスティバル」と呼よぶエリアを設もうけ、チケットで来場らいじょうする人ひとを対象たいしょうに、エキシビションなど新しん競技きょうぎの魅力みりょくを発信はっしんするイベントなどを行おこないます。

組織そしき委員いいん会かいの小林こばやし洋行ひろゆきエリアゼネラルマネージャーは「観戦かんせん前まえや観戦かんせん後ごにこうした施設しせつに立ち寄たちよってもらうことで、駅えきを行き来いききする際さいの時間じかん的てきな分散ぶんさんが図はかれるのではないかと期待きたいしている」と話はなしています。

臨海りんかい部ぶに会場かいじょう集積しゅうせきほぼ「五輪ごりんパーク」

「トーキョーウォーターフロントシティ」は、江東こうとう区く、港みなと区く、品川しながわ区くにまたがる半径はんけい1.5キロ圏内けんないのエリアで、バレーボールなどが行おこなわれる「有明ありあけアリーナ」、体操たいそうなどの「有明ありあけ体操たいそう競技きょうぎ場じょう」、自転車じてんしゃのＢＭＸとスケートボードが行おこなわれる「有明ありあけアーバンスポーツパーク」、「有明ありあけテニスの森もり」、トライアスロンなどの「お台場だいば海浜かいひん公園こうえん」、ビーチバレーの「潮風しおかぜ公園こうえん」、それにバスケットボールの３さんｘえっくす３さんとスポーツクライミングが行おこなわれる「青海あおみアーバンスポーツパーク」の７ななつの競技きょうぎ会場かいじょうが集積しゅうせきします。

中心ちゅうしん部ぶにある「夢ゆめの大橋おおはし」の有明ありあけ側がわのたもとには大会たいかい期間きかん中ちゅうに聖火せいか台だいが設置せっちされ、東西とうざいおよそ２にキロの遊歩道ゆうほどうは「オリンピックプロムナード」と名付なづけられ、多おおくの人ひとの行き来いききが見込みこまれます。

また、「青海あおみアーバンスポーツパーク」に隣接りんせつするエリアはチケットのない人ひとも入場にゅうじょうでき、「プレイグラウンド」と呼よばれる場所ばしょでは選手せんしゅたちがウォームアップエリアで練習れんしゅうする様子ようすを見みられます。

さらに、「有明ありあけアーバンスポーツパーク」と「有明ありあけ体操たいそう競技きょうぎ場じょう」の周辺しゅうへんには、「アーバンフェスティバル」と呼よぶエリアが設もうけられ、チケットで来場らいじょうする人ひとを対象たいしょうに新しん競技きょうぎを中心ちゅうしんとした体験たいけんスペースなどが作つくられます。

組織そしき委員いいん会かいの小林こばやし洋行ひろゆきエリアゼネラルマネージャーは、「『トーキョーウォーターフロントシティ』は、７ななつの競技きょうぎ会場かいじょうなど大会たいかいの関連かんれん施設しせつと洗練せんれんされた町並まちなみが融合ゆうごうした、東京とうきょう大会たいかいを象徴しょうちょうするエリアだ。チケットを持もっていない人ひとにも東京とうきょう大会たいかいの雰囲気ふんいきを感かんじてもらえる観点かんてんでは過去かこ大会たいかいのオリンピックパークに近ちかい」と話はなしています。

「コミケ」の誘導ゆうどうも参考さんこうに

大会たいかい組織そしき委員いいん会かいは、臨海りんかい部ぶの同おなじ地域ちいきで開催かいさいされている愛好あいこう家かたちが創作そうさくした漫画まんがやアニメなどを発表はっぴょうする日本にっぽん最大さいだい規模きぼのイベント「コミックマーケット」を参考さんこうに、駅えきから競技きょうぎ会場かいじょうまでの間まで来場らいじょう者しゃをどのように誘導ゆうどうするか具体ぐたい的てきな検討けんとうを行おこなっています。

「コミックマーケット」は、東京とうきょうオリンピック・パラリンピックでは、メディアの活動かつどう拠点きょてんが置おかれる「東京とうきょうビッグサイト」を会場かいじょうに毎年まいとし夏なつと冬ふゆに開催かいさいされ、この年末ねんまつは先月せんげつ28日にちから31日にちまで開ひらかれ、主催しゅさい者しゃの発表はっぴょうで合計ごうけい75万まん人にんが訪おとずれました。

このうちおよそ19万まん人にんが訪おとずれた初日しょにち、朝あさから混雑こんざつを見みせたのはりんかい線せんの国際こくさい展示てんじ場じょう駅えきです。

東京とうきょう大会たいかいでは有明ありあけにある４よっつの会場かいじょうで観客かんきゃくの利用りようが想定そうていされている駅えきで、会場かいじょうに向むかう人ひとの波なみがほぼ途切とぎれず、会場かいじょうから１いちキロ近ちかく離はなれた場所ばしょにまで入場にゅうじょうを待まつ行列ぎょうれつができました。

行列ぎょうれつは、主催しゅさい者しゃのスタッフによって誘導ゆうどうされ、スタッフたちは前方ぜんぽうのスペースの空あき具合ぐあいを見極みきわめながら列れつを進すすめたり、タイミングを図はかりながら横断おうだん歩道ほどうを渡わたらせたりと、来場らいじょう者しゃをスムーズに移動いどうさせていました。

組織そしき委員いいん会かいは「コミックマーケットとオリンピックは、客きゃくの層そうや来場らいじょうする時間じかん帯たいなどで異ことなる点てんはあるが、駅えきからの動どう線せん計画けいかくや行列ぎょうれつの作り方つくりかた、さらに行列ぎょうれつが横断おうだん歩道ほどうを渡わたるときに何なん秒びょうくらい時間じかんがかかるか、などは視察しさつして参考さんこうにしている」と話はなしていました。