日本新聞: 年金支給額２年連続引き上げも伸び率は0.2％に抑制

年金ねんきん支給しきゅう額がく２に年ねん連続れんぞく引き上ひきあげも伸のび率りつは0.2％に抑制よくせい

Jan 24, 2020 11:01

Furigana

ことし４月しがつからの年金ねんきん支給しきゅう額がくは２に年ねん連続れんぞくで引き上ひきあげられるものの、将来しょうらいの年金ねんきんを確保かくほするため、物価ぶっかや賃金ちんぎんの上昇じょうしょうよりも低ひくく抑おさえる「マクロ経済けいざいスライド」が２に年ねん続つづけて発動はつどうされ、伸のび率りつは0.2％に抑制よくせいされることになりました。年金ねんきんの支給しきゅう額がくは、物価ぶっかや賃金ちんぎんの変動へんどうに応おうじて毎年まいとし、改定かいていされることになっていて、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは24日にち、ことし４月しがつからの公的こうてき年金ねんきんの支給しきゅう額がくを発表はっぴょうしました。

それによりますと、去年きょねん１いち年間ねんかんで物価ぶっか水準すいじゅんは0.5％、賃金ちんぎん水準すいじゅんは0.3％それぞれ上昇じょうしょうしました。

物価ぶっかの伸のびが賃金ちんぎんの伸のびを上回うわまわる場合ばあい、賃金ちんぎんの伸のび率りつに合あわせて改定かいていすることになっていて、年金ねんきん支給しきゅう額がくは本来ほんらい0.3％の引き上ひきあげになります。

「マクロ経済けいざいスライド」で実質じっしつ的てきには目減めべり

ただ、将来しょうらいの年金ねんきんを確保かくほするため、年金ねんきん支給しきゅう額がくの伸のびを物価ぶっかや賃金ちんぎんの伸のびよりも低ひくく抑おさえる「マクロ経済けいざいスライド」を２に年ねん連続れんぞくで実施じっしし、0.1％を差し引さしひくとしています。

その結果けっか、４月しがつからの支給しきゅう額がくは２に年ねん続つづけての引き上ひきあげとなるものの、伸のび率りつは0.2％に抑おさえられます。

これにより国民こくみん年金ねんきんの１いちか月かげつ当あたりの支給しきゅう額がくは満額まんがくで、今年度こんねんど2019年度ねんどより133円えん増ふえて６ろく万まん5141円えんに、厚生こうせい年金ねんきんは夫婦ふうふ２に人にんの標準ひょうじゅん的てきな世帯せたいで458円えん増ふえて月額げつがく22万まん724円えんとなります。

いずれも額面がくめんは増ふえますが「マクロ経済けいざいスライド」により伸のび率りつを抑おさえたため、実質じっしつ的てきには目減めべりすることになります。

「マクロ経済けいざいスライド」２に年ねん連続れんぞくの発動はつどうは初はつ

「マクロ経済けいざいスライド」は、年金ねんきん支給しきゅう額がくの伸のび率りつを、物価ぶっかや賃金ちんぎんの上昇じょうしょうよりも低ひくく抑おさえる仕組しくみです。

現行げんこうの公的こうてき年金ねんきん制度せいどは、現役げんえき世代せだいが納おさめる保険ほけん料りょうなどによって高齢こうれい者しゃの年金ねんきん給付きゅうふを賄まかなう仕組しくみになっていますが、少子しょうし高齢こうれい化かで、支ささえ手しゅの現役げんえき世代せだいが減へる一方いっぽう、年金ねんきんを受け取うけとる高齢こうれい者しゃは増加ぞうかする見通みとおしです。