新型しんがた肺炎はいえん 不安ふあんを感かんじる４よっつの点てん 「正まさしく怖こわがる」ために

不安ふあんを感かんじる４よっつの点てん

まず不安ふあんを感かんじる点てんについて。

1「感染かんせん者しゃや死者ししゃの増加ぞうか」

中国ちゅうごくを中心ちゅうしんに急速きゅうそくに患者かんじゃや感染かんせんした人ひとが増ふえています。中国ちゅうごくではこのところ、感染かんせんした人ひとの数かずが連日れんじつ1000人にん以上いじょう増ふえ、全ぜん世界せかいで感染かんせんした人ひとは7000人にんを超こえました。亡なくなった人ひとも100人にんを超こえ、歯止はどめがかかっていません。ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-などによりますと、死亡しぼうした患者かんじゃは高こう血圧けつあつや糖尿とうにょう病びょう、それに心臓しんぞうや血管けっかんの病気びょうきといった免疫めんえきを低下ていかさせるような持病じびょうがあった人ひとが多おおかったということです。

2「感染かんせんは濃厚のうこう接触せっしょくだけ？」

感染かんせん力りょくは「患者かんじゃから何なん人にんに感染かんせんが広ひろがるか」ということではかりますが、今回こんかいの新型しんがたコロナウイルスの場合ばあい、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-＝世界せかい保健ほけん機関きかんは1.4人にんから2.5人にんだとしています。基本きほん的てきには、せきやくしゃみなどの飛沫しぶき感染かんせんで広ひろがり、濃厚のうこう接触せっしょくすると感染かんせんすると言いわれていますが、家族かぞくや医療いりょう関係かんけい者しゃ以外いがいでも感染かんせんが報告ほうこくされているのは不安ふあん材料ざいりょうです。

3「潜伏せんぷく期間きかん中ちゅうも感染かんせんか」

症状しょうじょうが出でていない潜伏せんぷく期間きかん中ちゅうにも感染かんせんするという中国ちゅうごくからの報告ほうこくがあり、気付きづかないうちに広ひろがっているのではないかという懸念けねんもあります。

4「特効薬とっこうやくやワクチンがない」

新型しんがたコロナウイルスはこれまで経験けいけんしたことがなかった新型しんがたのウイルスなので特効薬とっこうやくやワクチンはありません。

別べつの側面そくめんにも目めを

こうして見みてみると、改あらためて不安ふあんを感かんじる人ひとも多おおいと思おもいますが、一方いっぽうで別べつの側面そくめんがあることも知しっておく必要ひつようがあると思おもいます。

１いち「中国ちゅうごく以外いがいの感染かんせんはまだ少すくない」

中国ちゅうごく以外いがいで感染かんせんした人ひとの数かずは、世界中せかいじゅうあわせて今いまのところおよそ100人にんで、中国ちゅうごく国内こくないに比くらべて桁違けたちがいに少すくない状態じょうたいです。参考さんこうまでに毎年まいとし流行りゅうこうするインフルエンザでは、ピーク時じには日本にっぽん国内こくないで１いち週間しゅうかんだけで200万まん人にん以上いじょうが感染かんせんします。

２に「重症じゅうしょう化かは20％」

ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-によりますと、感染かんせんしても重症じゅうしょう化かする人ひとは20％で、ほとんどの人ひとの症状しょうじょうは軽かるいとされています。たとえ感染かんせんしたとしても全員ぜんいんが肺炎はいえんになるということではありません。

３さん「対症たいしょう療法りょうほうで回復かいふく 特効薬とっこうやくやワクチン開発かいはつ中ちゅう」

特効薬とっこうやくはありませんが、酸素さんそ吸入きゅうにゅうや脱水だっすいの際さいの点滴てんてきなど対症たいしょう療法りょうほうで回復かいふくしている人ひとも多おおくいます。薬くすりも大事だいじですが、人間にんげんが持もつ免疫めんえきの力ちからで回復かいふくすることも多おおいのが感染かんせん症しょうです。また特効薬とっこうやくやワクチンの開発かいはつを目指めざした研究けんきゅうも進すすめられています。アメリカでは３さんか月かげつ以内いないにワクチンの臨床りんしょう試験しけんが始はじまる見通みとおしです。

４よん「手洗てあらいと消毒しょうどくで予防よぼう可能かのう」

さらに、手洗てあらいと消毒しょうどくで予防よぼうは可能かのうだとされています。

情報じょうほうを整理せいりして備そなえを

今いまの状況じょうきょうで不安ふあんな情報じょうほうに目めが行いくのは、ある意味いみ、しかたないことだと思おもいます。新型しんがたコロナウイルスが変異へんいして感染かんせん力りょくや病原びょうげん性せいが高たかまるおそれなど予測よそくできない部分ぶぶんも多おおいですが、情報じょうほうを冷静れいせいに整理せいりすることが「正まさしく怖こわがる」ことにつながります。

私わたしたちにできる対策たいさくは

私わたしたちにできることとして、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-や厚生こうせい労働ろうどう省しょうは通常つうじょうの感染かんせん対策たいさくを推奨すいしょうしています。

ウイルスが手てに付ついた状態じょうたいで鼻はなや口くちを触さわって感染かんせんすることが多おおいとされているので、きちんと手洗てあらいすることが最もっとも重要じゅうようです。また、アルコール消毒しょうどくも有効ゆうこうだとされています。

さらに、せきやくしゃみが出でる場合ばあいには、マスクやティッシュで口くちを覆おおうなどすることが大事だいじです。

マスクなどがない場合ばあいも、口くちを手てで覆おおうのではなく袖口そでぐちや腕うでで覆おおうことで、ウイルスを拡散かくさんさせるリスクを減へらすことができます。

万が一まんがいち、感染かんせんした疑うたがいがある場合ばあいは、いきなり医療いりょう機関きかんを受診じゅしんするのではなく、あらかじめ電話でんわなどで連絡れんらくするよう厚生こうせい労働ろうどう省しょうは呼よびかけています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうが設もうけているコールセンターの電話でんわ番号ばんごうは、03-3595-2285で、受付うけつけ時間じかんは午前ごぜん９きゅう時じから午後ごご９きゅう時じまでです。