17
年前、
滋賀県東近江市の
病院で
患者が
死亡したことをめぐり、
殺人の
罪で
服役した
女性に対する
有罪判決は
誤りだったとして、
裁判を
やり直す「
再審」が
大津地方裁判所で
始まりました。
女性は「
患者を
殺していません」と
述べて、
改めて無罪を
主張しました。
滋賀県東近江市の湖東記念病院の看護助手だった西山美香さん(40)は、平成15年に72歳の男性患者の人工呼吸器を外して殺害したとして、懲役12年の刑が確定し服役しました。
西山さんは無実を訴え、裁判のやり直しを求めた結果、裁判所は患者は病死した可能性があるとして捜査段階の自白を根拠に有罪とした確定判決は誤りだったと認め、再審が決まりました。
やり直しの裁判は3日午後1時半から大津地方裁判所で始まり、西山さんは「患者を殺していません」と述べて、改めて無罪を主張しました。
検察は有罪を求めるための新たな立証はしないとしたうえで、「裁判所に適切な判断を求めます」と述べるにとどまりました。
これに対し、弁護側は「患者は病死であり、西山さんは自白も誘導され、殺人犯に仕立てあげられた。検察は謝罪し、無罪判決を求めるべきだ」と批判しました。
裁判では、このあと西山さん本人への質問が行われ、法廷でどのように語るかが注目されます。
西山さん「緊張しています」と答えて裁判所に入る
西山さんは午後1時前に弁護団のメンバーとともに大津地方裁判所に入りました。
支援者たちから拍手を送られるなか「1日も早い無罪判決を」などと書かれた横断幕を手に法廷に向かって行きました。
西山さんは時折笑顔を見せていましたが、報道陣から今の心境を聞かれると「緊張しています」と答えていました。