東京江東区で
高齢の
兄弟が
困窮の
末に
死亡した
問題で、
区は
支援が
必要な
人を
発見するため
水道料金の
滞納者の
情報を
活用するしくみを
5年前に
作っていましたが、
これまで
1件も
実績がなかったことが
NHKの
取材で
分かりました。
去年12
月24
日のクリスマスイブ、
東京 江東区の
集合住宅の
1室で
生活に
困窮していたとみられる72
歳と66
歳の
兄弟が
福祉の
支援を
受けずに
痩せ
細った
状態で
死亡しているのが
見つかりました。
料金の滞納で電気やガスは止まり、水道も止められる直前でしたが、生活保護の申請や相談はなく、区は兄弟の困窮について把握していませんでした。
江東区は支援が必要な人を発見するため東京都水道局と協定を結び、料金滞納が続く世帯の訪問で困窮がうかがえた場合などは、区に通報してもらうしくみを5年前に作っていましたが、協定に基づく通報はこれまで1件もなかったことが区と水道局への取材で分かりました。
水道局によりますと、料金の長期滞納で水道を止める措置の対象となっているのは東京23区全体で5万世帯に上り、区に情報を提供すべき困窮者か確認するのは簡単ではないとしています。
厚生労働省は8年前の平成24年に札幌市で起きた40代の姉妹の困窮死を受けて全国の自治体に通知を出し、ライフライン事業者との連携強化を求めていました。
江東区は水道局との連携に問題はなかったとしたうえで「今後のしくみの在り方については再確認したい」としています。