今夜こんやから「大だい嘗宮みやの儀ぎ」伊勢いせ神宮じんぐう 内宮ないくうで供え物そなえもの奉納ほうのう 三重みえ

天皇てんのう陛下へいかの即位そくいに伴ともなう一世いっせいに一いち度どの伝統でんとう儀式ぎしき「大嘗祭だいじょうさい（だいじょうさい）」の中心ちゅうしん的てきな儀式ぎしき、「大だい嘗宮みやの儀ぎ」が14日にち夜よるから15日にち未明みめいにかけて皇居こうきょで行おこなわれ、天皇てんのう陛下へいかが、国くにと国民こくみんの安寧あんねいと五穀ごこく豊穣ほうじょうなどを祈いのられます。

これを前まえに、天てん照あきら大神おおがみをまつる伊勢いせ神宮じんぐうの内宮ないくうでは、14日にち、供え物そなえものを奉納ほうのうする「大だい御ご饌」と呼よばれる儀式ぎしきが行おこなわれました。

午前ごぜん11時じすぎに祭主さいしゅを務つとめる黒田くろだ清子きよこさんが、およそ20人にんの神職しんしょくとともに米べいや酒さけなどの供え物そなえものを入いれたヒノキのひつを携たずさえて正せい宮みやを訪おとずれました。

そして午後ごご２に時じごろには、宮内庁くないちょうから派遣はけんされた黒くろい装束しょうぞくと太刀たちを身みにつけた天皇てんのう陛下へいかの使者ししゃが内宮ないくうを訪おとずれ、「大だい嘗宮みやの儀ぎ」が14日にち夜よるから行おこなわれることを伝つたえる「奉幣ほうへい」と呼よばれる儀式ぎしきが行おこなわれました。

伊勢いせ神宮じんぐうによりますと、儀式ぎしきでは、絹きぬの反物たんものなどの供え物そなえものを奉納ほうのうしたうえで、日本にっぽん古来こらいのことばで記しるされた「御ご祭文さいぶん」を読み上よみあげたということです。

全国ぜんこく各地かくちの神社じんじゃでも当日とうじつ祭さい

14日にち夜よるから15日にち未明みめいにかけて、「大嘗祭だいじょうさい」の中心ちゅうしん的てきな儀式ぎしきが行おこなわれるのを前まえに、全国ぜんこく各地かくちの神社じんじゃでも当日とうじつ祭さいが行おこなわれていて、このうち、福岡ふくおか市し東ひがし区くの香椎かしい宮みやには、およそ100人にんが参列さんれつしました。

祭典さいてんでは、神職しんしょくが米べいや魚さかな、野菜やさいなどを神前しんぜんに供そなえたあと、宮司ぐうじが祝詞のりとを読み上よみあげました。そして、九州きゅうしゅうに伝つたわる伝統でんとうの舞まい「筑紫つくし舞まい」を奉納ほうのうしたあと、参列さんれつ者しゃが玉串たまぐしをささげ、国くにの繁栄はんえいや五穀ごこく豊穣ほうじょうを祈いのっていました。

参列さんれつした福岡ふくおか市し東ひがし区くの50代だいの女性じょせいは、「天気てんきにも恵めぐまれて、荘厳そうごんな気持きもちになり、参列さんれつできてとてもよかったです。つつがなく『大嘗祭だいじょうさい』が執り行とりおこなわれることを願ねがっています」と話はなしていました。

官房かんぼう長官ちょうかん「つつがなく行おこなわれるよう全力ぜんりょく」

「大だい嘗宮みやの儀ぎ」が14日にち夜よるから行おこなわれることに関連かんれんし、菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは、一連いちれんの行事ぎょうじなどがつつがなく行おこなわれるよう全力ぜんりょくを尽つくすとしたうえで、安定あんてい的てきな皇位こうい継承けいしょうを維持いじするための方策ほうさくは慎重しんちょうに検討けんとうしていく考かんがえを重かさねて示しめしました。

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは午前ごぜんの記者きしゃ会見かいけんで「引き続ひきつづき、天皇てんのう陛下へいかのご即位そくいに伴ともなう一連いちれんの重要じゅうような皇室こうしつ行事ぎょうじなどが控ひかえているところであり、政府せいふとしては、つつがなく行おこなわれるよう全力ぜんりょくを尽つくしたい」と述のべました。

そのうえで、安定あんてい的てきな皇位こうい継承けいしょうを維持いじするための方策ほうさくについて「男系だんけい継承けいしょうが、古来こらい、例外れいがいなく維持いじされてきたことの重おもみなどを踏ふまえながら、慎重しんちょうかつ丁寧ていねいに検討けんとうを行おこなう必要ひつようがある。また、女性じょせい皇族こうぞくの婚姻こんいんなどによる皇族こうぞく数すうの減少げんしょうは、皇族こうぞく方かたのご年齢ねんれいからして、先さき延のばしできない重要じゅうような課題かだいだ」と述のべ、慎重しんちょうに検討けんとうしていく考かんがえを重かさねて示しめしました。