アフガニスタンで
長年、
人道支援と
復興に
携わってきた
医師の
中村哲さんが
銃撃され
死亡した
事件で、
中村さんの
遺体は
7日、
首都カブールから
家族とともに
帰国の
途につく
予定です。アフガニスタン
東部のナンガルハル
州ジャララバードで
今月4日、
福岡市のNGO、「ペシャワール
会」の
現地代表の
医師、
中村哲さん(73)が、
車で
移動中に
何者かに
銃撃され
死亡しました。
事件を受けて、中村さんの妻の尚子さんと長女の秋子さんは6日、首都カブールに到着し、中村さんの遺体と対面しました。
このあと、アフガニスタンのガニ大統領が大統領府で2人と面会し、哀悼の意を伝えるとともに、「襲撃犯を特定し拘束することは、われわれの責任だ」と述べ、捜査に全力であたる考えを示しました。
中村さんの遺体は7日、家族とともにカブールの空港を出発して帰国の途につき、8日にも日本に到着する予定です。
中村さんは農業用水路の建設などこれまでの活動が高く評価され、ことし10月にアフガニスタン政府から外国人として初めて名誉国民の表彰を受けるなど広く知られていただけに、現地の警察は、襲撃を行った武装グループが中村さんを標的にすることで、国内外に自分たちの存在を誇示しようとした疑いがあるとみて調べています。
一方、国連のグテーレス事務総長はNHKとの単独インタビューで、「家族と日本の人々に心からのお悔やみを申し上げたい」と哀悼の意を示したうえで、「最も弱い立場の人々に奉仕している人が殺されることは、絶対に許せない」と述べ、人道支援に対する攻撃を非難しました。