アフガニスタンで
長年、
人道支援と
復興に
携わってきた
医師の
中村哲さんが
銃撃され
死亡した
事件で、
中村さんの
遺体はまもなく、
首都カブールの
空港を
出発し、
家族とともに
帰国の
途につく
予定です。
一方、
現場近くの
防犯カメラの
映像に、バンパーの
壊れた
白い車が
走り去る
様子が
写っていたことが
分かり、
警察は、
銃撃犯の
特定につながる
重要な
手がかりとして
映像を
詳しく
分析しています。アフガニスタン
東部のナンガルハル
州ジャララバードで
今月4日、
福岡市のNGO、「ペシャワール
会」の
現地代表の
医師、
中村哲さん(73)が
車で
移動中に、
何者かに
銃撃され
死亡しました。
事件を受けて、中村さんの妻の尚子さんと長女の秋子さんは、6日、首都カブールに到着し、中村さんの遺体と対面しました。中村さんの遺体は、まもなく、カブールの空港を出発し、家族とともに帰国の途につく予定で、8日にも日本に到着する見込みです。
一方、中村さんが銃撃された現場近くの防犯カメラの映像に、バンパーの壊れた白い車が走り去る様子が写っていたことが分かりました。これは、地元の複数のメディアが伝えたものです。
これまでの調べで、銃撃犯らは、中村さんの乗っていた車の前に割り込む形で進行を妨害し、犯行に及んだことが分かっていて、警察は、その際に衝突したため、バンパーが壊れたと見ています。
また、映像には、別の白い車にも複数の男らが乗り込み、現場から走り去る様子が写っていて、犯行に使われた車は合わせて2台だった可能性が出ています。
警察は、銃撃犯の特定につながる重要な手がかりとして映像を詳しく分析しています。
銃撃後の防犯カメラの映像には
中村さんが銃撃された現場近くの防犯カメラの映像に、銃撃犯らが乗ったと見られるバンパーの壊れた白い車が走り去る様子が写っていました。
これは、アフガニスタンのテレビ局「トロ・ニュース」などが伝えたものです。それによりますと、中村さんが銃撃された現場は、画面の左奥にあるとおりと見られます。
映像の冒頭、画面の奥にいた人たちが、何かに驚いたように一斉に建物の中に駆け込み、残った人たちも画面手前の方向に走りだします。
しばらくすると、画面左奥の建物のかげから、銃撃犯と見られる複数の男らが出てきて、路上に駐車された白い乗用車に乗り込みます。
また、この車とは別に、画面の奥からバンパーの壊れた白い車が現れ、現場から走り去っています。
これまでの調べで、銃撃犯らは、中村さんの乗っていた車の前に割り込む形で進行を妨害し、犯行に及んだことがわかっていて、警察は、その際に衝突したため、バンパーが壊れたと見ています。当初、犯行に使われた車は1台と見られていましたが、警察は、この映像から犯行には2台の車が使われた可能性があると見ています。
警察は、銃撃犯の特定につながる重要な手がかりとして映像を詳しく分析しています。
中村さんの遺体 空港へ
中村さんの遺体をおさめたひつぎは、日本への帰国を前に首都カブールにある病院でアフガニスタンの国旗につつまれて安置されていました。
そばには「永遠に忘れません」などとメッセージが書かれた大きな花輪が置かれ、軍の関係者が厳粛な面持ちで回りを囲むように立っていました。
このあと、中村さんのひつぎは車に乗せられ、日本時間の午後6時ごろ、空港に向けて出発しました。