それによりますとCIAは、カショギ氏がトルコのサウジアラビア総領事館に入ってまもなく殺害されたことを示す音声記録をトルコ側から入手したということです。
また、殺害後に実行犯の1人がムハンマド皇太子の側近に電話をかけ、任務が完了したと伝えるなど、さまざまな情報を分析した結果、皇太子の命令があったと結論づけたとしています。
また「ウォール・ストリート・ジャーナル」の電子版は、「明白な証拠に基づいた結論というより、皇太子の関与なしに今回の事件は起こりようがなかった」というアメリカ政府当局者の見方を伝えています。
一方、サウジアラビア政府は15日に捜査結果を公表した際、現場の暴走だったとするこれまでの主張を強調し、皇太子の関与を強く否定しています。
トランプ大統領はこれまで、事件の真相究明を求めるとしながらも、経済や安全保障面で強い結びつきがあるサウジアラビアとの決定的な対立は避けたい考えをうかがわせてきました。
ただ、自国の情報機関であるCIAが皇太子の命令だと結論づけたと伝えられたことで、議会などから厳しい態度で臨むべきだという声が強まるのは確実で、難しい対応を迫られることになりそうです。
サウジアラビア人の著名なジャーナリストのジャマル・カショギ氏が先月殺害された事件について、有力紙ワシントン・ポストの電子版は16日夜、「CIAはサウジアラビアのムハンマド皇太子が暗殺を指示したと結論づけた」と伝えました。
それによりますとCIAは、カショギ氏がトルコのサウジアラビア総領事館に入ってまもなく殺害されたことを示す音声記録をトルコ側から入手したということです。
また、殺害後に実行犯の1人がムハンマド皇太子の側近に電話をかけ、任務が完了したと伝えるなど、さまざまな情報を分析した結果、皇太子の命令があったと結論づけたとしています。
また「ウォール・ストリート・ジャーナル」の電子版は、「明白な証拠に基づいた結論というより、皇太子の関与なしに今回の事件は起こりようがなかった」というアメリカ政府当局者の見方を伝えています。
一方、サウジアラビア政府は15日に捜査結果を公表した際、現場の暴走だったとするこれまでの主張を強調し、皇太子の関与を強く否定しています。
トランプ大統領はこれまで、事件の真相究明を求めるとしながらも、経済や安全保障面で強い結びつきがあるサウジアラビアとの決定的な対立は避けたい考えをうかがわせてきました。
ただ、自国の情報機関であるCIAが皇太子の命令だと結論づけたと伝えられたことで、議会などから厳しい態度で臨むべきだという声が強まるのは確実で、難しい対応を迫られることになりそうです。
皇太子の弟の駐米大使と記者会話か
ワシントン・ポストの電子版は16日、関係者の話として、CIAが分析した情報の中には、サウジアラビアのムハンマド皇太子の弟のハリド駐米大使とカショギ氏の間の電話の会話も含まれていると伝えています。
CIAが事件前に傍受した電話の中で、ハリド大使はカショギ氏に対し必要な書類を得るためにイスタンブールにあるサウジアラビアの総領事館に行く必要があるとしたうえで身の安全は保証すると伝えたということです。
ワシントン・ポストは、ハリド大使がカショギ氏が殺害されることを知っていたかどうかは分からないとしているものの「電話はムハンマド皇太子の指示だった」と伝えています。
一方、この報道についてハリド大使は16日、ツイッターに「カショギ氏と電話で話したことは一度もない」と書き込み、全面的に否定しています。
米とトルコ 真相究明で一致
アメリカのトランプ大統領とトルコのエルドアン大統領は、16日、電話で会談し、カショギ氏の殺害事件について意見を交わしました。
トルコ大統領府によりますと、両首脳は、事件の真相は全面的に明らかにされるべきであり、隠蔽は許されないという考えで一致したということです。