日産自動車は22
日に
会長職などを
解任したカルロス・ゴーン
前会長について、さらに
取締役も
解任するため
臨時の
株主総会を
開くことを
検討しています。
総会では
大株主のルノーの
対応が
焦点になります。
日産は22
日に
臨時の
取締役会を
開き、
金融商品取引法違反の
疑いで
逮捕されたカルロス・ゴーン
容疑者の
会長と
代表取締役の
職を
解任することを
全会一致で
決議しました。
さらに、日産はゴーン元会長が引き続き務めている取締役も解任するため、臨時の総会を開くことを検討しています。
総会で取締役を解任するには、出席した株主の議決権で過半数の賛成が必要で、日産の大株主で総議決権の43%余りを持つルノーの存在が重要になります。
このところの日産の経営陣では、ゴーン前会長を含めて3人のルノー出身者が取締役になっています。このため株主総会では、ルノーがゴーン前会長の取締役の解任を認めるか、認めた場合に後任をどうするのか、などが焦点になります。
ルノーは20日に臨時に開いた取締役会で、ゴーン前会長がルノーで務める会長兼CEOの職を解くことは見送っています。
しかし22日の日産の取締役会では、会社側からの一連の不正に関する説明を受けてルノー出身の取締役もゴーン前会長の解任に賛成していて、株主総会ではルノーの対応が今後の両社の関係を占うことになります。
22日の取締役会では
22日、およそ4時間にわたって開かれた日産自動車の取締役会の詳細が複数の関係者への取材で明らかになりました。
複数の関係者によると、取締役会は午後4時半ごろから始まり、逮捕されたゴーン前会長とケリー前代表取締役を除く7人の取締役が全員が出席しました。
出席するかが注目されたというルノー出身の取締役は、テレビ会議システムを使い参加しました。
関係者によりますと、不安な様子にも見えたというルノー出身の取締役は当初は「事実がわからなければ、決議の判断ができない」「とにかく説明してくれ」という姿勢で、多くの質問が出されたということです。
取締役会は大半が、内部調査の報告に割かれ、会社側が不正の手口や状況を示す書類なども示しながら、細部にわたって説明したといいます。
取締役たちは「これはひどい」と、不正の重大さを痛感した様子で、ルノー出身の2人も、納得したとみられ、雰囲気も変わったようだったとしています。
ルノ-出身の取締役からは「新しい体制に協力していきたい」という趣旨の発言もあったということです。
最後に、ゴーン前会長の解任などの決議がとられ、「異議なし」、「アグリー」などと、賛同する意思が示され、結局、出席した7人の取締役の全会一致で決議されました。
終了したのは午後8時半ごろ。およそ4時間にわたる異例の取締役会を経て、ゴーン前会長は経営トップの座を失いました。