東京 渋谷にある生活雑貨などを扱う小売店では30日、靴の滑り止めなど雪対策の商品を集めた特設コーナーを作りました。
スパイクがついた靴の滑り止めのほか、防水スプレー、スコップなど20種類ほどの商品が並べられ、天気予報を見た客などが買い求めに来ているということです。
売り場担当の亘謙太郎さんは「簡単に対策できる靴の滑り止めが昼ごろから売れ始めていて、仕事帰りに訪れるお客さんも多いと思います。滑り止めはバッグに入れて手軽に持ち歩けるので、突然の積雪にも備えられます。雪が積もったら足の裏全体で地面を踏んで小さな歩幅で歩くようにしてほしい」と話していました。
さいたま市の大型雑貨店は雪対策グッズの売り場を店内の目立つ場所に移動しました。
販売コーナーには、凍結した路面で滑らないよう、靴に取り付けることができる金属製の突起が付いた滑り止めのグッズのほか、足元がぬれないようひざ丈まである靴カバーなどの商品が並んでいます。
東急ハンズ大宮店の販売担当 松本建史さんは「凍結による転倒を防ぐために滑り止めグッズを活用したうえで歩幅を小さく、踏み締めるようにして歩いてほしい。雪が降ったあとはすぐに品薄になることから事前に備えてほしい」と話していました。
入試の私立中でも雪への備え
1日に入学試験を行う都内の私立中学校では、受験生にできるだけよい状況で試験に臨んでもらおうと、雪への対策を進めています。
このうち、1日の入学試験に945人が出願している東京 杉並区の国学院大学久我山中学校では、職員が敷地内の通路に融雪剤をまいたり、除雪に使うスコップなどの道具を用意したりしていました。
また、交通機関が乱れ、午前8時20分の試験開始に間に合わない受験生が出た場合は、敷地内の別の校舎で試験を行うことにしていて、時間割の紙を貼るなどの準備を進めていました。
高橋秀明教頭は「受験生はあすのために何年もかけて勉強してきたと思うので安心して受験できるように準備を進めています。受験生には雪に負けず、雪をとかすような熱い気持ちで試験に臨んでほしい」と話していました。
各学校のホームページで確認を
大手進学塾によりますと、1日は東京と神奈川にある私立中学校のうち、およそ9割の学校で入学試験が行われる予定で、首都圏の中学入試がピークを迎えます。
私立中学校が加盟する東京と神奈川の私立中学高等学校協会は「積雪で交通機関に影響が出た場合に試験時間を変更するかどうかなどは学校ごとに判断するため、慌てずに各学校のホームページなどで情報を確認してほしい」と呼びかけています。
雪道でも転ばない歩き方は
雪道や凍った路面でも転ばない歩き方について、生活全般の危険について情報を発信している大手警備会社の「ALSOK」に聞きました。
まず、特に滑りやすい場所として、人や車が通って雪が踏み固められた部分やマンホールなど金属製のフタ、それにタイル張りの部分を挙げています。
転倒を防ぐコツは、歩幅をふだんの半分程度に狭め、足はわずかに浮かせる程度にして、足の裏全体で垂直に着地するようにして、ゆっくり歩くことを挙げています。
また、屋根の上から雪が落ちてくるおそれもあるので、足元だけでなく上にも気をつける必要があると指摘しています。
業界団体が設けている「セキュリティ・コンサルタント」の資格を持つ「ALSOK」の清水孝哉さんは「時間に余裕を持って行動することが転倒を防ぐので、雪の予報が出たら早め早めの行動を心がけてほしい。気をつけていても転んだ場合は片方だけ手をつくと大けがをするおそれがあるので体全体で丸まって倒れてほしい」と話していました。