日本新聞: ロシア軍セベロドネツクへ攻勢ウクライナ軍南部などで反撃

ロシア軍ぐんセベロドネツクへ攻勢こうせいウクライナ軍ぐん南部なんぶなどで反撃はんげき

Jun 3, 2022 12:06

Furigana

ロシア軍ぐんは、ウクライナ東部とうぶルハンシク州しゅうの完全かんぜん掌握しょうあくに向むけ、ウクライナ側がわの拠点きょてんとされるセベロドネツクへの攻勢こうせいを強つよめている一方いっぽう、欧米おうべいの軍事ぐんじ支援しえんを受うけるウクライナ軍ぐんも南部なんぶなどで反撃はんげきを続つづけています。ウクライナへの侵攻しんこうから100日にちとなりましたが、戦闘せんとうはさらに長期ちょうき化かする見通みとおしで、ロシアと欧米おうべい側がわの軍事ぐんじ的てきな対立たいりつは深ふかまる一方いっぽうです。

ロシア軍ぐんは、ウクライナ東部とうぶルハンシク州しゅうで、ウクライナ側がわの州しゅう内ない最後さいごの拠点きょてんとされるセベロドネツクへの攻勢こうせいを強つよめていて、地元じもとのガイダイ州しゅう知事ちじは、セベロドネツクのおよそ8割わりがロシア軍ぐんに掌握しょうあくされたという見方みかたを示しめしています。

また、州しゅう知事ちじは2日にち、アメリカのCNNテレビのインタビューで、セベロドネツクではロシア軍ぐんの攻撃こうげきを受うけた化学かがく工場こうじょうの地下ちかに、子こどもを含ふくむおよそ800人にんが今いまも避難ひなんしていることを明あきらかにしました。

ロシア軍ぐんは、ルハンシク州しゅうを完全かんぜん掌握しょうあくしたのち、隣接りんせつするドネツク州しゅうの掌握しょうあくを目指めざすとみられ、ロシア国防省こくぼうしょうは2日にち、ドネツク州しゅうで地上ちじょう部隊ぶたいや無人むじん機きの攻撃こうげきによって、弾薬だんやく庫こや燃料ねんりょう庫こを破壊はかいしたなどと発表はっぴょうしたほか、ウクライナ側がわの外国がいこく人じん戦闘せんとう員いんが当初とうしょいた6600人にんから3500人にんまで減へったと主張しゅちょうし、戦果せんかを強調きょうちょうしました。

ウクライナ側がわも南部なんぶなどで反撃はんげきし、一部いちぶでロシア軍ぐんを押し返おしかえす動うごきがみられていますが、ゼレンスキー大統領だいとうりょうは2日にちの演説えんぜつで「ロシア軍ぐんはウクライナの領土りょうどのおよそ20％にあたる、12万まん5000平方キロメートルへいほうきろめ-とるを支配しはいしている」と指摘してきしました。

こうした中なか、欧米おうべい側がわはウクライナへの軍事ぐんじ支援しえんを強化きょうかしていて、アメリカが、精密せいみつな攻撃こうげきが可能かのうだとされる兵器へいき「高こう機動きどうロケット砲ほうシステム」を供与きょうよする方針ほうしんを発表はっぴょうしたほか、ドイツも対空たいくうミサイルシステムなどの供与きょうよを表明ひょうめいしています。

これに対にたいし、ロシア大統領だいとうりょう府ふのペスコフ報道ほうどう官かんが2日にち「ウクライナに最さい新鋭しんえいの兵器へいきが送り込おくりこまれ続つづけている。こうした兵器へいきがロシア国内こくないに向むけて使つかわれることなど、考かんがえたくもないほど不愉快ふゆかいなシナリオだ。状況じょうきょうは極きわめて悪わるい方向ほうこうになるだろう」と警告けいこくするなど、ロシアは強つよく反発はんぱつしています。

ロシア軍ぐんがウクライナへの侵攻しんこうを始はじめて3日にちで100日にちとなりましたが、戦闘せんとうはさらに長期ちょうき化かする見通みとおしで、ロシアと欧米おうべい側がわの軍事ぐんじ的てきな対立たいりつは深ふかまる一方いっぽうです。

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかん「国際こくさい社会しゃかいが結束けっそくし強力きょうりょくな制裁せいさい措置そちを」

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「ロシアに一刻いっこくも早はやく侵略しんりゃくをとめさせ、対話たいわへの道筋みちすじをつくるため、今こん必要ひつようなことは国際こくさい社会しゃかいが結束けっそくして強力きょうりょくな制裁せいさい措置そちを講こうじ、ロシアに侵略しんりゃくされているウクライナを支援しえんしていくことだ」と述のべました。

そのうえで「わが国わがくにの追加ついかの制裁せいさい措置そちは、現時点げんじてんで予断よだんを持もって話はなすことは差し控さしひかえたいが、引き続ひきつづきG7＝主要しゅよう7か国かこくをはじめとする国際こくさい社会しゃかいと連携れんけいして適切てきせつに対応たいおうしていく」と述のべました。