ＩＲあいあ-る汚職おしょく事件じけん 秋元あきもと衆議院しゅうぎいん議員ぎいんを保釈ほしゃく 収賄しゅうわいの罪つみで起訴きそ

秋元あきもと議員ぎいんは３さん年ねん前まえ、贈賄ぞうわい側がわの中国ちゅうごく企業きぎょうからマカオなどを訪おとずれた際さいの旅費りょひや那覇なは市しで開ひらかれたシンポジウムの講演こうえん料りょうなどとして合あわせて385万まん円えん相当そうとうの賄賂わいろの提供ていきょうを受うけたとして今月こんげつ３さん日にち、収賄しゅうわいの罪つみで追つい起訴きそされ、起訴きそされた賄賂わいろの総額そうがくはおよそ760万まん円えんに上のぼっています。

秋元あきもと議員ぎいんの弁護士べんごしは追つい起訴きその直後ちょくごに保釈ほしゃくを請求せいきゅうしていましたが東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょは10日にち、保釈ほしゃくを認みとめる決定けっていを出だし、12日にち夕方ゆうがた、これに反対はんたいする検察けんさつの準じゅん抗告こうこくも退しりぞけました。

秋元あきもと議員ぎいんはすでに保釈ほしゃく金きん3000万まん円えんを全額ぜんがく、現金げんきんで納おさめていて12日にち午後ごご７なな時半じはん前まえ、東京とうきょう拘置こうち所しょから保釈ほしゃくされました。

東京とうきょう地検ちけん特捜とくそう部ぶの事件じけんで、否認ひにんする被告ひこくの保釈ほしゃくが、起訴きその直後ちょくごに認みとめられるのは異例いれいですが、裁判所さいばんしょは以前いぜんより保釈ほしゃくを認みとめるケースが増ふえていて日産にっさん自動車じどうしゃのカルロス・ゴーン元もと会長かいちょうの事件じけんでも、初はつ公判こうはんの前まえに争点そうてんを整理せいりする手続てつづきが始はじまる前まえの段階だんかいで保釈ほしゃくが認みとめられていました。

関係かんけい者しゃによりますと秋元あきもと議員ぎいんは起訴きそされた内容ないようを全面ぜんめん的てきに否認ひにんし、「不正ふせいは一切いっさいしておらず、議員ぎいん辞職じしょくするつもりは毛頭もうとうない。仮かりに保釈ほしゃくが認みとめられれば国会こっかいに出席しゅっせきしたい」と話はなしていたということで今後こんごの動向どうこうが注目ちゅうもくされます。

保釈ほしゃくが認みとめられた理由りゆうは…

裁判所さいばんしょは保釈ほしゃくを認みとめるかどうか判断はんだんする際さい、逃亡とうぼうや証拠しょうこ隠滅いんめつのおそれがないかや、事件じけんの内容ないよう、被告ひこくの状況じょうきょうなどを総合そうごう的てきに考慮こうりょします。

特捜とくそう部ぶは国会こっかい議員ぎいんとしての影響えいきょう力りょくがある秋元あきもと議員ぎいんを保釈ほしゃくすれば事件じけん関係かんけい者しゃに証拠しょうこ隠滅いんめつを働はたらきかけるおそれがあるとして、保釈ほしゃくに強つよく反対はんたいしたとみられます。

一方いっぽう、裁判所さいばんしょは現職げんしょくの国会こっかい議員ぎいんである秋元あきもと議員ぎいんの逃亡とうぼうのおそれは低ひくく、弁護べんご側がわと検察けんさつ双方そうほうの意見いけんを聞きいた結果けっか、証拠しょうこ隠滅いんめつのおそれも低ひくいと判断はんだんしたとみられます。

一般いっぱん的てきに、否認ひにんしている被告ひこくは保釈ほしゃくが認みとめられにくい傾向けいこうにあり、特捜とくそう部ぶの事件じけんで否認ひにんする被告ひこくの保釈ほしゃくが起訴きその直後ちょくごに認みとめられるのは異例いれいです。

ただ、裁判所さいばんしょは以前いぜんより保釈ほしゃくを認みとめる傾向けいこうにあり、１いち審しん判決はんけつまでに保釈ほしゃくされる被告ひこくの割合わりあいはこの10年ねんで２に倍ばい以上いじょうに増ふえていて、背景はいけいには一般いっぱんの市民しみんが参加さんかする裁判さいばん員いん裁判さいばんの導入どうにゅうがあると指摘してきされています。

初はつ公判こうはんの前まえに裁判所さいばんしょと検察けんさつ、弁護べんご側がわが争点そうてんを絞り込しぼりこむ制度せいどが新あらたに導入どうにゅうされ、裁判所さいばんしょは被告ひこくが弁護士べんごしと打ち合うちあわせる時間じかんを十分じゅうぶん確保かくほすることの重要じゅうよう性せいを意識いしきしているとみられ、日産にっさん自動車じどうしゃのカルロス・ゴーン元もと会長かいちょうの事件じけんでも争点そうてんを整理せいりする手続てつづきが始はじまる前まえの段階だんかいで保釈ほしゃくが認みとめられました。一方いっぽうでゴーン元もと会長かいちょうは、去年きょねん12月つき、海外かいがいへの渡航とこうが禁止きんしされていた保釈ほしゃく中ちゅうに中東ちゅうとうのレバノンへ逃亡とうぼうし、保釈ほしゃくを認みとめた裁判所さいばんしょの判断はんだんを批判ひはんする声こえも出でました。

保釈ほしゃく中ちゅうの被告ひこくなどが逃走とうそうする事件じけんはほかにも相次あいついでいて、法務省ほうむしょうは、保釈ほしゃく中ちゅうの被告ひこくにＧＰＳを付つけて監視かんしすることを含ふくめ、対策たいさくの強化きょうかに向むけて必要ひつような法律ほうりつの改正かいせいを検討けんとうしています。