日本新聞: 「緊急事態宣言」可能にする法改正来週中にも成立の見通し

「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」可能かのうにする法ほう改正かいせい来週らいしゅう中ちゅうにも成立せいりつの見通みとおし

Mar 5, 2020 12:03

Furigana

新型しんがたコロナウイルスのさらなる感染かんせん拡大かくだいに備そなえ「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」を可能かのうにする法案ほうあんについて、自民党じみんとうと立憲りっけん民主みんしゅ党とうは来週らいしゅう12日にちに衆議院しゅうぎいん通過つうかを図はかることで合意ごういし、来週らいしゅう中ちゅうにも成立せいりつする見通みとおしとなりました。安倍あべ総理そうり大臣だいじんは４よん日にち夜よる、野党やとう５ご党とうの党首とうしゅらと個別こべつに会談かいだんし、新型しんがたコロナウイルスのさらなる感染かんせん拡大かくだいに備そなえ総理そうり大臣だいじんが「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」を行おこない、自治体じちたいによる外出がいしゅつの自粛じしゅくや学校がっこうの休校きゅうこうなどの要請ようせいや指示しじを可能かのうにする法ほう改正かいせいに協力きょうりょくを呼よびかけました。

これを受うけて自民党じみんとうの森山もりやま国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうは、国会こっかい内ないで立憲りっけん民主みんしゅ党とうの安住あんじゅう国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうと会談かいだんし、政府せいふが来週らいしゅう10日にちに改正かいせい案あんを国会こっかいに提出ていしゅつすると伝つたえました。

そのうえで「できるだけ早はやく成立せいりつさせたい」と理解りかいを求もとめました。

これに対にたいし安住あずみ氏しは審議しんぎは妨さまたげない考かんがえを示しめし、11日にちに衆議しゅうぎ院いんの内閣ないかく委員いいん会かいで審議しんぎしたあと、12日にちに本ほん会議かいぎで採決さいけつして衆議しゅうぎ院いん通過つうかを図はかり、参議院さんぎいんに送おくることで合意ごういしました。

改正かいせい案あんは参議院さんぎいんの審議しんぎを経へて来週らいしゅう中ちゅうにも成立せいりつする見通みとおしです。

菅かん官房かんぼう長官ちょうかん「１いち日にちも早はやい成立せいりつ目指めざす」

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは５ご日にち午前ごぜんの記者きしゃ会見かいけんで、４よん日にちの安倍あべ総理そうり大臣だいじんと野党やとう５ご党とうの党首とうしゅらとの会談かいだんについて「各党かくとうの党首とうしゅから建設けんせつ的てきな意見いけんをいただいたところであり、議論ぎろんを踏ふまえて適切てきせつに対応たいおうしていきたい。特別とくべつ措置そち法ほうの改正かいせいに向むけて、野党やとうの協力きょうりょくをいただきながら、１いち日にちも早はやい成立せいりつを目指めざしたい」と述のべました。

また「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」の必要ひつよう性せいを問とわれたのに対にたいし「専門せんもん家かの見解けんかいによれば、感染かんせん拡大かくだいのスピードを抑制よくせいすることは可能かのうな段階だんかいにあると認識にんしきしており、拡大かくだい防止ぼうしにあらゆる手てを尽つくして取り組とりくんでいきたい」と述のべました。

一方いっぽう、記者きしゃ団だんが「もっと早はやく法ほう改正かいせいできたのではないか」と質問しつもんしたのに対にたいし、菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは「あらゆる可能かのう性せいを想定そうていして国民こくみん生活せいかつへの影響えいきょうを最小さいしょう限げんにするための立法りっぽう措置そちは今いまからでも全まったく遅おそくはない。感染かんせんの拡大かくだい防止ぼうしに全力ぜんりょくをあげるのが大事だいじだったのではないか」と述のべました。

自民じみん森山もりやま国対こくたい委員いいん長ちょう「最悪さいあくの場合ばあい考かんがえ法ほう改正かいせい必要ひつよう」

自民党じみんとうの森山もりやま国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうは、記者きしゃ団だんに対にたいし「感染かんせんが広ひろがらないよう努力どりょくし、強権きょうけんを発動はつどうすることがないようにやるが、最悪さいあくの場合ばあいを考かんがえ、対応たいおうするために法ほう改正かいせいが必要ひつようだ。できるだけ早はやく成立せいりつさせるということは、互たがいに一致いっちしていると思おもう」と述のべました。

立たつ民みん安住あんじゅう国対こくたい委員いいん長ちょう「十分じゅうぶん、質疑しつぎしてから採決さいけつを」

立憲りっけん民主みんしゅ党とうの安住あんじゅう国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうは、記者きしゃ団だんに対にたいし「総理そうり大臣だいじんによって『緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん』が出だされれば、私権しけんが制限せいげんされることになる。行政ぎょうせい側がわに権限けんげんを与あたえるだけに、国会こっかいの関与かんよは強つよめたいと思おもっているので、十分じゅうぶん、質疑しつぎをしてから採決さいけつしたい。また、法案ほうあんの修正しゅうせいや付帯ふたい決議けつぎなども各党かくとうで協議きょうぎする」と述のべました。