▼静岡県の静岡市と浜松市、
▼千葉県の成田市、
▼富山県の富山市と黒部市、
▼兵庫県の明石市や豊岡市、養父市、香美町、新温泉町、
▼岡山県の真庭市と鏡野町、
▼島根県の奥出雲町、
▼鹿児島県の宇検村、和泊町、知名町、与論町が、16日から、小中学校を再開させました。
佐賀県も、16日から県内の小中学校と高校などを再開させる方針でしたが、13日に男子学生の感染が確認されたため臨時休校を続けています。
また、休校は続けていても、子どもたちの居場所作りなどのため、図書館や校庭を開放したり、教室で学習指導したりする自治体も増えています。
こうした動きについて、先週、萩生田文部科学大臣は、「自治体がみずからのさまざまな知見で一時再開すると判断したことは尊重したい」と話しています。
千葉県成田市では
千葉県成田市は、児童や生徒、教職員に新型コロナウイルスへの感染者が出ていないなどとして16日から、市内のすべての小中学校などを再開しました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、成田市は今月4日から市内の小中学校と9年制の義務教育学校、合わせて34校のすべてを臨時休校としました。
しかし、児童・生徒や保護者、教職員に感染が確認された人は出ていないことや、子どもの生活リズムが乱れることへの懸念、それに仕事を持つ親の負担軽減などを考慮して、千葉県内の自治体では初めて16日から学校を再開することにしました。
このうち全校児童が848人と市内で最も多い吾妻小学校では、午前7時半ごろからマスクをつけた子どもたちが次々と登校していました。
学校は、児童の発熱の有無だけでなく、家族の体調の変化についても報告してもらい、感染のおそれがないか、確認を徹底することにしています。
吾妻小学校の濱本一夫校長は、「子どもたちを迎え入れることができ、ほっとしている。健康観察などを徹底していきたい」と話していました。
成田市教育委員会の関川義雄教育長は、「学校で感染予防対策をしっかりとり、できるかぎりリスクを低くしたい」と話していました。
静岡県内の一部の自治体で
静岡市など、静岡県内の一部の自治体では、春休みや卒業式を前に、16日登校を再開しました。
静岡市では、今月3日から市立の小中学校を臨時休校としていましたが、18日の卒業式の準備や春休みの過ごし方の指導などのため16日、登校を再開しました。
このうち葵区の葵小学校では、午前7時すぎから、マスクを着けた子どもたちがおよそ2週間ぶりに元気に登校しました。
6年生の女の子は、「卒業式の練習が休校前の1回しかできていなくてちょっと不安です。残った勉強を終わらせて、思い出に残る式をしたいです」と話していました。
それぞれの教室で朝の会が行われ、3年生のクラスでは、ふだんは2列ずつ並べている机の間を離し、換気のため窓を開けるなど、感染を防ぐ対策をして児童を迎えました。
そして、休校中に児童が家庭で書いた毎日の体温とせきの有無などを記録した用紙を担任の教諭が点検し、心配のある児童はその場で体温を測るなどして体調の確認をしていました。
担任の佐藤純也教諭は「子どもたちの笑顔を見られて安心しました。落ち着かないところもあると思いますが、学年のまとめに向かってほしいです」と話していました。
静岡市内の小中学校は、今月20日から春休みとなります。新年度の入学式などについては、予定どおり行うかどうか検討しているということです。
兵庫県 明石市など一部の市や町で
兵庫県内では、ほとんどの小中学校や高校で臨時休校が続いていますが、明石市など一部の市や町では、感染者が出ていないことから16日から授業を再開しました。
このうち明石市の市立大観小学校では、16日朝8時ごろマスク姿の児童たちが登校し、およそ2週間ぶりのクラスメートとの再会を喜び合っていました。
教室では、担任の教諭が、発熱などがないか申告する用紙を児童から回収して健康状態を確認したあと、こまめな手洗いやアルコール消毒を徹底するよう呼びかけていました。
6年生の女子児童は「もう会えないかもしれないと思っていた友達と会えてとてもうれしかった。手洗いやうがいをしっかりして最後の小学校生活を楽しみたい」と話していました。
また、豊岡市や養父市など県北部の4つの市や町でも小中学校が再開しました。
このうち豊岡市立八条小学校の1年生の教室では、換気をよくするため窓を少し開けて授業を行っていました。
八条小学校の森本良孝校長は、「学校に元気な声が戻ってきてホッとしています。感染者を出さないよう、気を抜かず注意していきたい」と話していました。
鹿児島県 4つの自治体で再開
鹿児島県内では宇検村など奄美地方の4つの自治体は16日から学校を再開しました。
鹿児島県内で学校を再開したのは宇検村、和泊町、知名町、与論町の3町1村で、16日から学校を再開し、このうち宇検村立田検小学校では、16日朝、児童52人が元気に登校する姿がみられました。
宇検村では今月2日から臨時休校に入りましたが、村内に学童保育がなく、保護者から学校の再開を望む声があったことや、未履修となっている授業の次の学年への持ち越しを避けたいなどの理由から学校の再開を決めたということです。
田検小学校では、感染対策として児童どうしの距離が近づきすぎないよう、机を1メートル以上離すほか、グループでの学習を控えて授業を進めることにしています。
登校した小学5年の男子児童は、「休校中は家からあまり出られなかったので久しぶりに友達と会えるのがうれしい」と話していました。
田検小学校の前田和洋校長は、「児童が元気に登校する姿を久しぶりに見られてうれしい。感染対策を徹底し生徒が安心して学校生活を再開できるようにしたい」と話していました。
県内では、鹿児島市など21の自治体が最も長い今月25日まで臨時休校を続けるとしています。
沖縄県はほとんどの学校で再開
沖縄県内のほとんどの学校は、県内で新たな感染者が確認されていないことなどを受けて、16日から授業を再開しました。
授業を再開したのは、那覇市や宜野湾市など、沖縄県内の26の市町村の公立小中学校と、高校など県立の学校です。
このうち、那覇市宇栄原にあるさつき小学校では、児童たちが、クラスメートとおよそ2週間ぶりに再会し、楽しそうに会話をしていました。
また、授業が始まる前には、感染予防として、全員が手洗いとうがいをしていました。
小学6年生の男子児童は「久しぶりに友達に会えてうれしいです。休校中は宿題が終わったあとはひまになってしまったので、早く学校に来たかったです」と話していました。
また、山里昌樹校長は「子どもたちがどんな様子で登校してくるか不安でしたが、みんな元気な姿で安心しました。学校でも引き続き対策を徹底していきたいと思います」と話していました。
札幌市「分散登校」で給食も
札幌市では、新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、すべての市立学校が春休みまで休校となりましたが、家庭での学習の進み具合や健康状態を確認しようと、子どもたちが日程をずらして登校する「分散登校」が、16日から始まりました。
分散登校は、16日から市内の小中学校で始まり、このうち札幌市中央区の二条小学校では午前中、1年生と3年生、それに5年生のおよそ250人が登校しました。
児童たちは、校門で出迎えた先生に大きな声であいさつしたり、友達との久しぶりの再会を喜んだりしたあと各教室で、家庭での学習の進み具合や、健康状態の確認をはじめ、学習の進め方に関する指導を受けていました。
学校生活のリズムに再び慣れてもらおうと給食も出され、児童どうしの席の間隔を空けるなどの感染対策がとられていました。
また、児童たちは前を向いて食べるよう指導されていて、久しぶりの給食を、それぞれの席で黙々と食べていました。
小学1年生と4年生の兄弟の母親は「休校期間中に、子どもたちの勉強が遅れているのではないかと心配だったので、親としては助かります」と話したほか、小学1年生の女の子は「みんなと会えて、すごく楽しかった。久しぶりに学校に来れてうれしい」と述べていました。
大牧眞一校長は「春休みが明けるまで会えないのでは、と心配していましたが児童たちの元気な声が聞けてうれしかった」と話していました。