買い物の
80%を
現金を
使わない「キャッシュレス
決済」にすることを
目指しています。
店の
人手不足などに
対応するため、
経済産業省の
検討会がキャッシュレス
決済を
拡大すべきだという
提言をまとめました。「キャッシュレス
決済」は、
店の
人手不足対策といった
効果が
期待されていますが、
日本では
消費者が
現金を
重視する
傾向が
強いこともあり、
比率は
20%
程度と
中国や
欧米に
比べ
普及していません。
このため、経済産業省は有識者などの検討会で普及に向けた提言をまとめました。
提言ではキャッシュレス決済の比率を、2025年には40%と今の2倍に拡大し、将来は80%を目指すとしています。
そのうえで、目標に向けては、消費者に個人情報の漏えいや不正送金への懸念が根強いため、個人情報などを守るセキュリティー対策の徹底が重要になると強調しています。
さらに、サービスの規格の統一や、現金払いより有利になる税制面の優遇措置のほか、小さな商店でも利用できるように補助金なども検討すべきだとしています。
経済産業省は、キャッシュレス決済が広がれば買い物に関する膨大な情報を活用した新たなビジネスも期待できるとして、今後、民間企業とも協議して具体的な政策を検討する方針です。
課題は安全性と個人情報の信頼性の確立
経済産業省によりますと、キャッシュレス決済の比率は韓国が90%程度、中国が60%程度、アメリカやイギリスが50%程度になっています。
これに対して日本はクレジットカードや交通系の電子マネーが中心で、比率は20%程度となっています。
このうち中国では偽札の被害が多いこともあり買い物にQRコードの活用が広がっています。
またアメリカではIT大手の「アマゾン・ドット・コム」が商品を持って店を出るだけで自動的にクレジットカードで買い物の支払いができる無人のコンビニを始めています。
こうした中、買い物に関する膨大なデータを活用して新たなビジネスにつなげようという動きも強まる一方、海外も含めて個人情報の扱いに対しては慎重な意見が出ています。
日本では、中国や欧米に比べて消費者が現金を重視する傾向や、個人情報の保護への関心も高く、キャッシュレス決済の普及に向けては、安全性と個人情報の扱いに対する信頼性の確立が大きな課題になりそうです。