愛媛県の
刑務所から
脱走した
受刑者の
男が
3週間余り逃走を
続けた
末、
30日に
逮捕された
事件で、
調べに対し
男が「
潜伏していた
広島県尾道市の
島から
海を
泳いで
本州に
渡り、
その後は
盗んだバイクや
電車で
広島方面に
移動した」
などと
供述していることが
捜査関係者への
取材でわかりました。
警察は
本州に
渡ったあとも
逃亡を
続けるため
盗みを
繰り返すなどしていたと
見て、さらに
調べています。
先月8日に
愛媛県今治市の
松山刑務所の
作業場から
脱走した
平尾龍磨容疑者(
27)は、
3週間余りにわたって
逃走を
続けた
末、
30日、
広島市内で
逮捕されました。
平尾容疑者の
身柄は
1日正午ごろ、
今治警察署から
検察庁に
送られました。
これまでの警察の調べで、平尾容疑者は広島県尾道市の向島にある無人の別荘の屋根裏で潜伏を続けたあと、先月24日ごろ海を泳いで本州に渡ったと見られていますが、その後の調べに対し「本州側に渡ったあとは、盗んだバイクや電車で広島方面に移動した」などと供述していることが捜査関係者への取材でわかりました。
また、逮捕される直前に立ち寄った広島市内のインターネットカフェでは他人名義の健康保険証を使っていて、これについても本州に渡ってから盗んだ疑いがあるということです。
警察は、平尾容疑者が島を出て以降も逃亡を続けるため盗みを繰り返すなどしていたと見て、さらに詳しいいきさつを調べています。
逮捕から一夜明け 島では安どの声
愛媛県の刑務所から脱走した平尾龍磨容疑者(27)が一時潜伏していた広島県尾道市の向島では、逮捕から一夜明け、住民や観光客の安どの声が聞かれました。
このうち平尾容疑者が潜伏していたとされる島の北部に住む83歳の男性は「逮捕されるまでは病院に行くこともできませんでした。きょうからは安心して暮らせます。こんなことはもう二度と起きてほしくない」と話していました。
また、島で潮干狩り場を運営する漁協の男性は「大型連休に入って、訪れる人は例年の半分以下でした。きょうからは増えることを期待しています」と話していました。
このほか尾道市に実家があり東京都内から家族で砂浜に訪れていた36歳の男性は「容疑者が逮捕されたということで、安心して来ることができました。子どもたちは海で遊ぶのが初めてなので、楽しんでいると思います」と話していました。