1回は2番バッターからスライダーで空振りの三振を奪うなど3人で退けて、2点リードの2回はランナー一塁二塁とピンチを背負いましたが、8番からフォークボールで空振りの三振を奪い、得点を与えませんでした。
3回もスライダーで空振りの三振を奪うなど再び3人で攻撃を終わらせて、上々の立ち上がりを見せました。
大谷投手は相手の主軸バッターが2順目に入った4回も、この試合で好調だったスライダーでフライに打ち取ったり三振を奪ったりして、得点を与えませんでした。
主軸バッターとの3回目の対戦となった6回もデッドボールでランナーを出した以外は打ち取り、相手を抑え込みました。
しかし6点リードの7回、先頭の6番バッターにセンター前ヒットを打たれ、続く7番には甘く入ったスライダーをとらえられてツーランホームランで2点を失いました。
大谷投手はさらに8番にフォアボールを出したところで交代、6回と3分の0イニングを投げてヒット6本で2失点、奪った三振は6つでした。
試合はエンジェルスが8対2で勝ち、ピッチャーとしての復帰登板で好投した大谷投手が3勝目をあげました。
大谷「制球はアメリカに来ていちばん」
ピッチャーとしての復帰登板で、3勝目を挙げた大谷投手は「試合の序盤はしっかりと試合を組み立てていけたのでよかったと思います。ボールのコントロールは、アメリカに来てからいちばん思ったとおりに投げられて、体もよい感じで動いていました」と話し、ねんざした左足首に問題はなく、思いどおりのピッチングができたと振り返りました。
7回にツーランホームランを打たれた場面については「特に疲れもなかったですけど、3ボール、2ストライクから、フォアボールを出してランナーをためたくないところで、ホームランを打たれてしまった」と悔やみました。
そのうえで、ホームランの直後にフォアボールでランナーを出して降板したことについては、「ホームランも悪かったけど、いちばんよくないのは、そのあとのフォアボールだと思います。一方的にリードしていた中で相手にまだチャンスがあるかもしれないと思わせるような降板のしかたはいちばんよくないので」と反省していました。
イチロー「大谷は特別な才能」
マリナーズのイチロー選手は、大谷投手のピッチングをベンチ裏でトレーニングをしながら、テレビ画面で見ていたということです。
イチロー選手は大谷投手について、「ちゃんとした、いいピッチャーだというのはわかります。なかなか欠点が見つけづらいかなと思います」と話していました。
また、今回は実現しなかった大谷投手との対戦については、「対戦したいですよ。特別な才能ですからね。165キロのボールを投げられるし、単純に見てみたいというのはあります」と話していました。
一方、大谷投手は、イチロー選手からこのように評価されていることについて、「すごくありがたいです。もしかしたら、対戦できるかもしれないと思い、対戦すれば勉強になることがたくさんあると思っていました」と話していました。