アメリカの
情報機器メーカー、ゼロックスは、
富士フイルムホールディングスによる
買収の
合意を
破棄したと
発表し、
大株主による
反対を
受けて
計画は
白紙に
戻る形となりました。ゼロックスをめぐっては、
富士フイルムホールディングスがことし
1月、
買収することで
合意し、
子会社の
富士ゼロックスと
経営統合させ、
規模の
拡大で
競争力を
強化する
計画でした。
しかし、大株主のアイカーン氏らが、ゼロックスの価値が過小評価されているなどとして計画に反対したことを受けて、ゼロックスは今月1日、ジェイコブソンCEOを含む7人の取締役が退任すると発表しましたが、3日には一転して全員が残留すると明らかにし、混迷が深まっていました。
そしてその後の協議の結果、ゼロックスは13日、富士フイルムホールディングスによる買収の合意を破棄すると発表し、計画は白紙に戻る形となりました。
ゼロックスは今後、新たな経営陣のもとで買収計画にかわる経営戦略を議論していくとしています。
大株主のアイカーン氏は声明で「今回の買収計画について、ゼロックスが最終的に破棄したことを非常に喜んでいる。きょうはゼロックスにとって新たな始まりを告げる日だ」と述べ、今回の判断を評価する考えを示しました。
富士フイルム側は訴訟などを検討
これに対し、富士フイルムホールディングスは「ゼロックスには一方的に契約を終了する権利はなく抗議する。ゼロックスの未来にとって今回の経営統合に関する案件が最良の選択肢で、新たな経営体制にも再考を求めていく」とするコメントを発表し、今後、訴訟や損害賠償請求も検討する考えを明らかにしました。