26
日、
富山市の
交番で
警察官が
殺害されて
拳銃が
奪われ
近くの
警備員の
男性が
撃たれて
殺害された
事件で、
逮捕された
男が
事件の
直前、
家族に「
アルバイト先で
店長と
言い争いになり
殴った。
自分の
持ち物は
捨ててほしい」
などと
伝えていたことが
捜査関係者への
取材で
新たにわかりました。
警察は
事件の
きっかけになった
可能性がないか
調べています。26
日、
富山市久方町の
奥田交番で
稲泉健一警部補(46)が
刃物で
刺されて
殺害され、
拳銃を
奪われました。
近くの小学校では工事用の車の誘導にあたっていた警備員の中村信一さん(68)が拳銃で撃たれて死亡し、警察は元自衛官で富山県立山町のアルバイト島津慧大容疑者(21)を逮捕し、殺人の疑いで調べています。
27日午前中から自宅の捜索を行っています。
島津容疑者は逮捕される際、警察官に撃たれて依然重体だということです。
島津容疑者は富山市のショッピングセンターにある飲食店でアルバイトをしていましたが、事件の直前「店長と言い争いになり殴った。自分の持ち物を捨ててほしい」などと無料通信アプリのLINEで家族に伝えていたことが、捜査関係者への取材でわかりました。
店の関係者によりますと、勤務中に突然いなくなったということで、警察は事件のきっかけになった可能性がないか慎重に調べています。
警備員銃撃の瞬間 近所の男性が目撃
容疑者の男が警備員の男性に向かって発砲した時の様子を近所の人が目撃していました。
この男性は当時、周囲を警戒していた警察官に室内にいるように言われたということです。
男性によりますと、駆けつけた警察官が交番の前に集まっていて、小学校の校門の前では警備員の男性と犯人と思われる男が向き合っていたということです。
男性は「銃声は少なくとも2発聞こえた。警備員の男性は男と1メートルほどの間をとって対じするような形でうずくまっていた。警備員の男性はひざから崩れ落ちるような様子で犯人に倒れかかるような形だった。男は発砲したあと学校の敷地内に走っていった」と話していました。
事件当日 バイト先の店長殴り店出る
アルバイト先の飲食店の運営会社によりますと、島津容疑者は4月上旬に面接を受け、本人の希望で今月いっぱいまでの3か月間の約束で雇っていたということです。
26日は店長などと4人で勤務していましたが、店長が指示した業務を島津容疑者が行おうとしなかったことから、店長と本人が店の中で話し合いをしていたということです。
しかし話し合いの途中、島津容疑者は店長に暴力を振るい、午後2時ごろ制服を脱いで店から出て行ったということです。
運営会社は「事実確認を進め、真相解明のため捜査に協力していきたい」としています。
運営会社の丸山寿郎部長は「早急に事実確認を行うとともに従業員のケアなどを行いたい」と話しています。
バイト先「勤務態度まじめだったので驚き」
島津容疑者がアルバイトをしていた飲食店の従業員によりますと、島津容疑者はふだんは平日に勤務し、26日も出勤していましたが、急に店からいなくなったということです。
従業員は「調理を担当し、おとなしく勤務態度はまじめだったのでニュースを見て驚いた」と話していました。
容疑者 退官後「即応予備自衛官」に
島津容疑者は陸上自衛隊でおよそ2年間勤務して退官したあと、緊急時に招集される「即応予備自衛官」に採用されていました。
陸上自衛隊によりますと、島津容疑者は平成27年3月に陸上自衛隊に入隊し、金沢市にある金沢駐屯地で小銃などを扱う普通科の部隊におよそ2年間所属し、去年3月に退官しました。
3か月後の去年6月には、大規模災害や有事などの際に招集され警備や後方支援などの任務にあたる「予備自衛官」となり、さらにことし4月からは、招集された際に現役の自衛官と同様の任務を行う「即応予備自衛官」として採用されたということです。
即応予備自衛官は1年間に30日間訓練に参加することが定められていますが、陸上自衛隊は島津容疑者がどういった訓練を受けていたか確認中だとしています。
陸上自衛隊は、島津容疑者を即応予備自衛官に採用したことについて「過去の勤務実績を踏まえた結果、特段の問題がないと判断した」としています。