3日は、キャンプ地のカザニに戻り、選手は宿舎で休息をとりましたが、西野監督は、コーチ陣とクラウンドでボール回しなどをして汗を流しました。
この日、西野監督は、予定していた記者会見は開きませんでしたが、集まった報道陣の取材にこたえ「ベスト8は次のカタール大会で果たせる。そういったチャレンジができた。思うようなゲームはできた」と大会を振り返り、初のベスト8進出を果たせなかったものの手応えを口にしました。
また、2点を先制したあと、ゴール前を固めず、攻撃的な戦術を続けたことは、「ポーランド戦の取り返しというか、そういう気持ちもあった」と話し、決勝トーナメント進出を見据えて、試合終盤にボール回しをして時間稼ぎをしたポーランド戦が念頭にあったことを明らかにしました。
一方、今後のみずからの進退については「ノーコメント」と言及を避けました。
岡崎「代表で必要とされれば行く」
キャンプ地のカザニで取材に応じた岡崎慎司選手は、1次リーグのポーランド戦で右足首を痛め、決勝トーナメント1回戦のベルギー戦は出場機会がありませんでした。大会を振り返り、「自分の体が万全だったら、もっとやれることがあったし、監督もそれを期待して代表に入れていたと思う。役に立てず、足を引っ張ってしまった」と悔しさをにじませました。
そのうえで今後について、「代表が必要と言ってくれたら行くというスタンスは今後も変わらない。自分はそれをモチベーションにして上を目指してやっていきたい」と代表への思いを話しました。
柴崎「最低限胸を張れる戦い」
ミッドフィルダーの柴崎岳選手は初出場となったワールドカップロシア大会を「最低限、胸を張れる戦い方ができた」と振り返りました。
26歳の柴崎選手は大会前、「ワールドカップの勝敗は自分のサッカー人生に大きく関わる」という覚悟で初めての大舞台に挑みました。
試合中は「状況を客観的に見ることを心がけた。常に冷静な気持ちで理想と現実の溝を見極めようとした」とスピードや体格で勝る相手との対戦にも臆せずゲームメークにつとめました。1次リーグのコロンビア戦とセネガル戦、そして決勝トーナメント1回戦のベルギー戦に先発出場し、持ち味の視野の広さを生かしたパスで攻撃の起点となり、日本代表のベスト16に貢献しました。
初めてのワールドカップを終え柴崎選手は「今回の大会は、最低限、胸を張れる戦い方ができた」と振り返りました。
その一方で大会を通じて今後の代表の主力を担う責任感も芽生えました。「若い頃のような漠然としたものとは違う、責任感が体にまとわりつくような感じ。初めてのワールドカップに出て、日本代表への考え方が変わってきている」と話し「純粋に選手としてさらに成長して、これからも大舞台に出場したい」とさらなる成長を誓いました。
昌子「自分が腹立たしい」
キャンプ地のカザニで取材に応じた昌子源選手は「夜は全然眠れなかった。ツイッターを見ても失点シーンが流れてきて。本当につらかった」と、後半終了間際に決勝ゴールを奪われ逆転負けを喫したベルギー戦を振り返りました。
そのうえで「あの失点のせいでそれまでの振り返りができていない。何を犠牲にしてもいいから届いてくれと思いながら走っていた。すべてがスローモーションのように見えた。あんなことは初めての経験で、なにもできなかった自分が腹立たしい」と話し今後のさらなる成長を誓いました。
山口「4年後へ 成長していきたい」
キャンプ地のカザニで取材に応じた山口蛍選手は、途中出場した前の日のベルギー戦について「同点になり、どう試合を運ぶか難しい状況で試合に入った。ただ強気に行けと言われていたので、前からボールを取りに行こうという意識はあった」と振り返りました。
そのうえでここまでの4年間について「ロシア大会にかけてきたが、出番が少なかった。それは自分の力がなかったし、出た選手がよかったので、悔いはない」と話しました。
4年後のワールドカップについては「まだ終わったばかりですぐに次の目指すというふうになりきれない部分がある。そのころ自分は31歳で、若い年代も代表に入ってきていると思うが、自分も成長していきたい」と意気込みを話しました。
酒井高徳「次のW杯は目指さない」
キャンプ地のカザニで取材に応じた酒井高徳選手は、今大会を振り返り「これまでで一番ベスト8に近づけた。チームの雰囲気も内容もそれに値するすばらしいチームだった」と話しました。
そのうえで、自身の今後については、「自分は与えられたワールドカップ2大会でチャンスをつかめず終えた。これ以上、自分が若い選手のチャンスをつぶすのは日本のためにならない。自分の中では区切りをつけた」と話し次のワールドカップは目指さないという考えを示しました。