13日にアメリカに帰国したブランソン氏は、家族とともにホワイトハウスに招かれ、面会したトランプ大統領や政権の高官たちに感謝の言葉を伝えました。
これに対して、トランプ大統領は「われわれは長い間、懸命にトルコ側と交渉した」と強調したうえで、釈放を実現させたとして、エルドアン大統領にも感謝の意を示しました。
さらに「アメリカとトルコはこの数か月間、とても厳しい関係だったが、すばらしい一歩になる」と述べて、今回の釈放が関係改善に向けた大きな一歩になるという考えを示しました。
この問題をめぐって、トランプ政権はブランソン氏の解放を求め、トルコに経済制裁を科したほか、戦闘機の売却も凍結するなど圧力を強め、両国の関係悪化はトルコの通貨リラの急落を招きました。
トランプ大統領は釈放を受けて、制裁を解除するかどうかは言及しておらず、今後、両国の関係改善に向けた具体的な措置に動き出すのか注目されます。
トルコ大統領「司法機関独自の判断」
アメリカ人の牧師、アンドリュー・ブランソン氏の釈放について、トルコのエルドアン大統領は13日、自身のツイッターに「これまでも言ってきたように、トルコの司法機関が独自に行う判断だ。トルコとアメリカが同盟国として協力し、テロ組織との戦いを続けていくことを願う」と投稿し、釈放は政治的判断ではなく、あくまで裁判所の判断だったと強調しました。
また、同じ日、訪問先のロンドンで取材に応じたトルコのチャウシュオール外相は「われわれはかねてより、この件は制裁や脅しでは解決せず、司法によってしか解決できないと言ってきた。トルコには圧力が効かないことにアメリカは気づいただろうし、気づいたことを願う」と述べ、アメリカの圧力に屈してブランソン氏が釈放されたわけではないという考えを示しました。