会場では、AIを使って相手の表情を読み取り、コミュニケーションする「日立製作所」のロボットや、最適な動き方を学習して作業する「ファナック」の工業用のロボットなど、ロボットとAIを組み合わせた製品が注目を集めています。
このうちAI開発ベンチャーの「プリファードネットワークス」は、自動で部屋の片づけをするロボットのシステムを展示していて、音声で指示すると、散らかった服やおもちゃなどを指定した場所に片づけます。
岡野原大輔副社長は「AIによって家の中の複雑な情報を分析することで、家庭でロボットが活躍できるようにしたい」と話していました。
また舌の画像をもとに、口のにおいをAIで分析するシステムや、AIを搭載した水をねだる盆栽など、最新の技術を身近な場所で活用する動きが目立っています。
この展示会は16日から19日まで、一般公開されます。
ローソンも出展 テーマは「未来のコンビニ」
ことしの「CEATEC」には、コンビニ大手のローソンが小売業としては初めて出展します。
ネット通販の台頭や人手不足の深刻化など、コンビニが抱える課題に最新の技術で対応するのが狙いで、テーマは、「未来のコンビニ」です。
まず展示されているのは今後、普及が進むと見られる「無人レジ」のシステムで、スマートフォンで本人確認をすれば、ほしい商品を持ってそのまま店を出るだけで支払いができます。
出口にある専用のゲートで商品に取り付けられている電子タグを読み取って自動で決済する仕組みで、利用客はレジに並んで会計をする手間がなくなり、店側も従業員の負担を減らせるとしています。
また店内の画面には、従業員にかわって接客するアニメーションのキャラクターが映し出されています。
将来的には、画面に取り付けたセンサーで客の表情のほか、心拍数や血圧などを読み取り、AI=人工知能を活用して一人一人の体調や気分に合わせたおすすめの商品を紹介するということです。
このほか、テレビ会議のシステムを使って遠隔地にいる医師に医療相談をするサービスも展示され、人口減少で過疎化や高齢化が進む地域に対応した、新たなコンビニの将来像を示しています。
ローソンの牧野国嗣オープン・イノベーションセンター長は「これまでのやり方だけではコンビニの生き残りは難しいと考えており、デジタル技術を活用してより新しいサービスを展開していきたい」と話しています。