去年のオールスターゲームでは、大谷選手のために大リーグ機構がルールを変更して「1番・指名打者 兼先発ピッチャー」で出場して球場を沸かせ、ピッチャーでは1回を無失点に抑えて勝ち投手となりバッターでは2打数ノーヒットでした。
ことしの起用法についてはアメリカンリーグの監督を務めるアストロズのベイカー監督が今後、エンジェルスや大谷選手などと相談しながら決まっていくと見られますが、ファン投票で選ばれた指名打者で先発出場することは決まっているため、ピッチャーとして投げるとしたら、どのタイミングで登板するのかが焦点になります。
去年と同様に先発ピッチャーであればシーズン中と同じルーティーンで試合前の練習を行えるというメリットがあり、一方で、リリーフ登板の場合は指名打者での出場を終えた後にブルペンで投球練習をしてマウンドに上がる可能性もあります。
大リーグのオールスターゲームではレギュラーシーズンの登板との兼ね合いなどで選出されても登板しないピッチャーは珍しくありません。
ただ大谷選手は去年のオールスターゲームの思い出を問われた際に「プレーすることがいちばん。その中でもマウンドにいる時はやっぱり特別だった」と話し、投打の出場に前向きな姿勢を見せていて、大リーグ史上初めてだった去年に続き2年連続での二刀流出場に期待が高まります。
「バッター・大谷選手」との対戦が期待されるピッチャーには大リーグ屈指のサウスポーや剛腕が顔をそろえました。 まずは地元 ドジャースのカーショー投手です。ドジャースひと筋の15年目で左腕では現役最多の191勝をあげサイ・ヤング賞を3回受賞しています。大リーグを代表するピッチャーの1人でオールスターゲームは9回目の選出ですが、これまで先発したことはなく、地元開催となることし、オールスターゲームで初めて先発マウンドに上がるか注目されています。 大谷選手とは去年とおととし、レギュラーシーズンで対戦し、5打数ノーヒットとカーショー投手が圧倒しています。 次に、マーリンズの剛腕、アルカンタラ投手。ドミニカ共和国出身の26歳で、160キロを超えるストレートとツーシームに加え、チェンジアップも150キロを超えるというパワーピッチャーです。今シーズンここまで9勝3敗、防御率1.73と自己最高の成績をマークしていて、今月5日のエンジェルス戦では大谷選手を3打数ノーヒットに抑えました。 リリーフではブルワーズのヘイダー投手。左のサイドスロー気味の変則的なフォームから160キロを超えるツーシームとスライダーのほぼ2つの球種のみで相手バッターをねじ伏せ、大リーグトップの26セーブをあげています。大谷選手との対戦が実現すれば初めてとなります。 「ピッチャー 大谷選手」との対戦が楽しみな選手としては、地元 ドジャースの不動の1番、ベッツ選手や今シーズン限りでの引退を表明しているカーディナルスのプーホールズ選手がいます。 ベッツ選手は今シーズンここまでホームラン20本を打っていてレッドソックス時代の2018年には大谷選手から先頭打者ホームランを打ちました。対戦成績は1打数1安打で大谷選手はこの試合で大リーグ初黒星を喫しました。 プーホールズ選手は通算ホームラン数が大リーグ歴代5位の684本で、今シーズン限りでの引退を表明していて今回は特別枠で選ばれています。大谷選手とは昨シーズン途中までエンジェルスでチームメートでした。 一方、昨シーズン、ナショナルリーグのMVP=最優秀選手を受賞したフィリーズのハーパー選手はファン投票で選出されていて大谷選手との「MVP対決」が期待されましたが、先月、左手にデッドボールを受けて親指を骨折し、代わりの選手が今後選ばれる予定です。
ナショナルリーグの注目選手は