日本新聞: 出場停止で大関から三段目に番付下げた朝乃山本場所の土俵に

出場しゅつじょう停止ていしで大関おおぜきから三さん段だん目めに番付ばんづけ下さげた朝あさ乃山さん本ほん場所ばしょの土俵どひょうに

Jul 11, 2022 15:07

Furigana

大だい相撲すもうで6場所ばしょの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけ、大関おおぜきから三さん段だん目めまで番付ばんづけを下さげた朝あさ乃山やまが、名古屋なごや場所ばしょ2日にち目めの11日にち、およそ1年ねんぶりに本ほん場所ばしょの土俵どひょうに復帰ふっきし、白星しろぼしを挙あげました。

朝あさ乃山やまは、外出がいしゅつが禁止きんしされている期間きかんに接待せったいを伴ともなう飲食いんしょく店てんに複数ふくすう回かい出入でいりしたなどとして、去年きょねんの名古屋なごや場所ばしょから6場所ばしょの出場しゅつじょう停止ていしなどの処分しょぶんを受うけました。

出場しゅつじょう停止ていしが続つづいたことで朝あさ乃山やまは去年きょねんの名古屋なごや場所ばしょで大関おおぜきから陥落かんらくし、さらに番付ばんづけを三さん段だん目めまで下さげていました。

処分しょぶんが明あけた今こん場所ばしょは西にしの三さん段だん目め22枚まい目めで迎むかえて、11日にちの2日にち目めに同おなじ三さん段だん目めの剛士たけし丸まるとの対戦たいせんが組くまれ、朝あさ乃山やまはおよそ1年ねんぶりに本ほん場所ばしょの土俵どひょうに復帰ふっきしました。

朝あさ乃山やまは、対たい戦前せんぜんの土俵どひょう下かで館内かんないの天井てんじょうを見上みあげるなどして取組とりくみに備そなえました。

土俵どひょうに上あがっての一番いちばんでは、立ち合たちあってすぐに右みぎを差さしたあと、前まえに出でて相手あいてを寄り切よりきり、大関おおぜきだった去年きょねんの夏場なつば所しょ以来いらいの白星しろぼしを挙あげました。

朝あさ乃山やまの復帰ふっきした一番いちばんに館内かんないからは拍手はくしゅがおくられていました。

朝あさ乃山さん「許ゆるされるわけではないが信用しんよう取り戻とりもどしたい」

朝あさ乃山やまは、およそ1年ねんぶりの土俵どひょうとなった取組とりくみ後ご、取材しゅざいに応おうじて、これまでの心境しんきょうなどを語かたりました。

朝あさ乃山やまは、出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけていた間まの心境しんきょうについて「なぜ大だい相撲すもう、プロの世界せかいに入はいったのか、なんのために大だい相撲すもうに入はいったのかに向き合むきあって、1年間ねんかんやってきた」と述のべました。

そして「処分しょぶんが出でてからまだ先さきが見みえない状態じょうたいのときはつらかった。去年きょねんの8月つきに父ちちを亡なくして、気持きもちがもっと落ち込おちこんだとき、師匠ししょうが『もう1回かい、親おやのためにも頑張がんばろう』と、言いってくださった。それで、ちゃんと相撲すもうと向き合むきあえるようになった」と話はなしました。

朝あさ乃山やまは、外出がいしゅつ禁止きんし期間きかん中ちゅうに接待せったいを伴ともなう飲食いんしょく店てんに複数ふくすう回かい出入でいりしたうえ、日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいの聞き取ききとりに対にたいしうそをつくなどしたとして、処分しょぶんを受うけましたが、それについて「うそをついたことで、日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいや部屋へやのみんな、ファンの皆みなさんには、応援おうえんしてもらえないと思おもっていた。この1年間ねんかんしっかり稽古けいこをして、まだ許ゆるされるわけではないが、しっかり土俵どひょうの上うえで戦たたかっていく姿すがたを見みてもらって、信用しんようを取り戻とりもどしたい」と決意けついを示しめしました。

高砂たかさご親方おやかた「頑張がんばってくれると思おもう」

朝あさ乃山やまの師匠ししょうで元もと関脇せきわけ朝あさ赤あか龍りゅうの高砂たかさご親方おやかたは「1年ねんぶりということで、ちょっとかたさもあったけれど、自分じぶんの相撲すもうで勝かってくれた。ほっとしている。この一番いちばんを取とって緊張きんちょうもほぐれると思おもうし、次つぎも頑張がんばってくれればと思おもう。1年間ねんかんしっかり稽古けいこはできた。復帰ふっきの土俵どひょうに立たてた喜よろこびもあるので、頑張がんばってくれると思おもう」と話はなしていました。

朝あさ乃山さん番付ばんづけの変遷へんせん

朝あさ乃山やまは、外出がいしゅつが禁止きんしされている期間きかんに接待せったいを伴ともなう飲食いんしょく店てんに複数ふくすう回かい出入でいりしていたなどとして、去年きょねんの名古屋なごや場所ばしょから6場所ばしょの出場しゅつじょう停止ていしなどの処分しょぶんを受うけました。

大関おおぜきだった朝あさ乃山やまは、去年きょねんの名古屋なごや場所ばしょで2場所ばしょ連続れんぞくで負け越まけこしとなって大関おおぜきから陥落かんらくし、秋場所あきばしょで関脇せきわけ、九州きゅうしゅう場所ばしょで前頭まえがしら10枚まい目めとなりました。

さらにことしの初はつ場所ばしょでは十じゅう両りょう、春場所はるばしょには幕下まくしたとなり、復帰ふっきの場所ばしょとなった今こん場所ばしょは西にしの三さん段だん目め22枚まい目めで迎むかえました。

大関おおぜきから三さん段だん目め以下いかに番付ばんづけを落おとした力士りきしとしては、照あきらノ富士ふじがけがや病気びょうきのために休場きゅうじょうが続つづき、大関おおぜきから序ついで二に段だんまで番付ばんづけを落おとし、その後そのご、2年ねん余あまりをかけて横綱よこづなに昇進しょうしんしたケースがあります。