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日夜、
山形県沖で
発生したマグニチュード6.7の
地震は「
日本海東縁部」と
呼ばれる
過去に
大地震が
起きている
場所で
発生しました。
日本海側では
陸地から
近いところで
津波が
起きることが
多く、
到達までの
時間が
短いことから
専門家は「
強い揺れを
感じたら、すぐに
避難してほしい」と
呼びかけています。
政府の地震調査研究推進本部の地震調査委員会によりますと、今回の地震は北海道沖から新潟県沖にかけての「日本海東縁部」と呼ばれる活断層などが帯状に存在する場所で発生しました。
この場所は北米プレートとユーラシアプレートが衝突している場所で、「ひずみ」が集中しています。
このため、周辺では昭和39年6月に起きた「新潟地震」など過去にもマグニチュード7クラスの地震がたびたび発生しています。
陸地に近い海底で地震が起きるため津波の到達まで時間が短く、津波の被害も相次いでいます。
昭和39年の「新潟地震」では多くの死傷者が出ました。
昭和58年の「日本海中部地震」でも早いところでは第1波が10分以内に到達しやはり多くの犠牲者が出ました。
活断層の地震に詳しい東京大学地震研究所の佐藤比呂志教授は「太平洋側では津波警報が出てからの避難でも間に合うところが多いが、日本海の場合にはあっという間に津波が来るので、強い揺れを感じたらすぐに避難を始めてほしい」と注意を呼びかけています。
また、東京大学地震研究所の古村孝志教授は「日本海東縁部」では
断層の角度が鉛直方向に近いような急な角度になることが多く、海底の変動が大きいため、地震の規模に比べて津波が発生しやすい特徴があると指摘しています。
古村教授は「日本海東縁部は東日本大震災を起こした日本海溝や、南海トラフと同じように地震に注意が必要な場所だ。地震の規模が比較的小さくても津波起きやすいうえに、陸地との距離が近いので、数分で津波が到達する危険性がある。揺れを感じたら、速やかに避難することが重要だ」と指摘しています。