19
日、
神奈川県愛川町で
実刑が
確定した
男が
逃走した
事件で、
男の
自宅から
覚醒剤を
使用した
痕跡の
ある注射器が
見つかったことが、
捜査関係者への
取材で
分かりました。
警察などは、
覚醒剤を
使っていたことが
発覚するのを
恐れた
可能性もあるとみて
行方を
捜査しています。
傷害や
覚醒剤取締法違反などの
罪で
実刑判決が
確定した
小林誠容疑者(43)を
収容するため19
日、
検察庁の
職員らが
神奈川県愛川町の
自宅を
訪れたところ、
突然、
包丁を
持ち出して
抵抗し、
車で
逃走しました。
これまでの調べで、小林容疑者は服を着替えるなどして逃走を続けているとみられ、車はおよそ7キロ離れた厚木市内のアパートの敷地内で見つかりましたが、依然として行方は分かっていません。
その後の調べで、横浜地検が20日、容疑者の自宅を捜索したところ、室内から覚醒剤を使用した痕跡のある注射器が見つかったことが、捜査関係者への取材で分かりました。
警察などは、保釈されたあと覚醒剤を使っていたことが発覚するのを恐れた可能性もあるとみて、引き続き、公務執行妨害の疑いで行方を捜査しています。
実刑判決受けた事件でも逃亡生活
逃走を続けている小林誠容疑者は実刑判決が確定した事件でも、裁判所から「逮捕されると察知して逃亡生活を送っていた」と指摘されていました。
おととし、横浜市や厚木市、それに平塚市などの店舗で車や工具など360万円相当を盗み、このうち平塚市の店舗で駆けつけた警備員にけがを負わせるなどしたとされています。
窃盗と傷害、それに覚醒剤取締法違反などの罪に問われ、去年9月に横浜地方裁判所小田原支部で言い渡された判決では、裁判所から「盗みを認めて追跡してきた警備員を車の車体とドアの間に繰り返し挟み付ける暴行を加え、危険で悪質だ」と指摘されていました。
そして「窃盗などの疑いで逮捕されると察知して逃亡生活を送る中で覚醒剤の使用にも及んでいるほか、覚醒剤に対する依存性や常習性も認められ、規範意識の希薄さは深刻だ」などとして、懲役3年8か月の実刑判決を言い渡されました。
小林容疑者は量刑が重すぎるとして控訴しましたが東京高等裁判所はことし1月に控訴を棄却し、2月に判決が確定しています。