Japanese News: 命を守るために ▽避難 ▽河川氾濫 ▽土砂災害の注意点

命いのちを守まもるために ▽避難ひなん ▽河川かせん氾濫はんらん ▽土砂どしゃ災害さいがいの注意ちゅうい点てんをまとめました。

１いち避難ひなんする際さいの注意ちゅうい点てん

避難ひなんする際さいの注意ちゅうい点てんです。

土砂どしゃ災害さいがいや川かわの氾濫はんらんのリスクが高たかい場所ばしょにとどまらず状況じょうきょうが悪化あっかする前まえに安全あんぜんな場所ばしょに避難ひなんすることが、命いのちを守まもるうえで最もっとも重要じゅうようとなります。

ただ、平成へいせい21年ねん８月はちがつの大雨おおあめの際さいは、兵庫ひょうご県けん佐用さよう町まちで、夜間やかんに避難ひなんしようとした住民じゅうみんが、川かわや用水路ようすいろからあふれた水みずで押し流おしながされ犠牲ぎせいになりました。周辺しゅうへんが暗くらくなったり、状況じょうきょうが悪化あっかしてからの避難ひなんは危険きけんが伴ともないます。早はやめの行動こうどうを心こころがけ、避難ひなんは明あかるいうちに完了かんりょうするようにしてください。避難ひなんする時ときには周辺しゅうへんの状況じょうきょうをよく確認かくにんするようにしてください。

道路どうろが冠水かんすいしたら移動いどう避さける傘かさで確認かくにんも

道路どうろが冠水かんすいしている場合ばあいは、足元あしもとが確認かくにんできずに転倒てんとうしたり、側溝そっこうやふたが開ひらいたマンホールに転落てんらくしたりする危険きけんがあります。冠水かんすいした道路どうろを移動いどうするのは避さけてください。

ただ、どうしても通とおらなければならない場合ばあいは、２に人にん以上いじょうで行動こうどうし、傘かさや長ながい棒ぼうなどで足元あしもとを確認かくにんしながら避難ひなんしてください。ひざの高たかさを超こえるくらい水みずかさが増ますと、押し流おしながす水みずの力ちからも強つよくなるため、歩あるいて逃にげるのが難むずかしくなります。車くるまでの移動いどうにも危険きけんがあります。浸水しんすいの深ふかさが30センチに達たっするとエンジンが止とまり、さらに深ふかさが増ますとドアが開あけにくくなるうえ、車くるまごと流ながされる場合ばあいがあります。車くるまが浸水しんすいし始はじめたら、すぐに外そとに出でてください。

崖がけや川かわから少すこしでも離はなれた建物たてものに

避難ひなんしようとした時ときに、すでに周辺しゅうへんで土砂崩どしゃくずれなどが発生はっせいするなど、避難ひなん所しょに向むかうのが危険きけんな場合ばあいは、崖がけや川かわから少すこしでも離はなれた建物たてものに移動いどうすることも一ひとつの方法ほうほうです。

自宅じたくにとどまらざるをえない時ときは、建物たてものの２に階かい以上いじょうや、崖がけや斜面しゃめんの反対はんたい側がわの部屋へやに移動いどうすることで、安全あんぜんを確保かくほできることもあります。ただし、これはあくまでも最後さいごの手段しゅだんです。過去かこの災害さいがいでは、大量たいりょうの水みずと土砂どしゃ、流木りゅうぼくに家いえごと流ながされ、犠牲ぎせいになった人ひとも数多かずおおくいます。とにかく早はやめの行動こうどうを心こころがけ、事態じたいが悪化あっかする前まえに避難ひなんを完了かんりょうするようにしてください。

２に川かわの氾濫はんらんの注意ちゅうい点てん

まず、短時間たんじかんに雨あめが激はげしく降り続ふりつづいたときに最もっとも警戒けいかいが必要ひつようなのは、山間さんかん部ぶや都市とし部ぶを流ながれる「中小ちゅうしょう河川かせん」の氾濫はんらんです。

平成へいせい29年ねん７月しちがつの「九州きゅうしゅう北部ほくぶ豪雨ごうう」では、山間さんかん部ぶの中小ちゅうしょう河川かせんを中心ちゅうしんに土石流どせきりゅうや氾濫はんらんが相次あいついで大おおきな被害ひがいが出でました。中小ちゅうしょう河川かせんは、川幅かわはばが狭せまく、勾配こうばいが急きゅうなため、短みじかい時間じかんで急激きゅうげきに水位すいいが上昇じょうしょうするのが特徴とくちょうです。

特とくに山間さんかん部ぶで洪水こうずいが発生はっせいすると、大量たいりょうの土砂どしゃや流木りゅうぼくとともに、住宅じゅうたくなどを押し流おしながすおそれがあります。中小ちゅうしょう河川かせんは「水位すいい計けい」が設置せっちされておらず「氾濫はんらん危険きけん情報じょうほう」などが発表はっぴょうされないことも多おおいため、雨あめの降ふり方かたに注意ちゅういするほか、気象庁きしょうちょうの発表はっぴょうしている「洪水こうずい警報けいほうの危険きけん度ど分布ぶんぷ」などを活用かつようしてください。

また、川かわの水みずかさが増まして流ながれが激はげしくなったり、流木りゅうぼくや石いしが混まじったりするなど、いつもと状況じょうきょうが異ことなる時ときも、早はやめの避難ひなんを心こころがけてください。避難ひなん場所ばしょまで移動いどうするのが危険きけんだったり、猶予ゆうよがない場合ばあいは、近ちかくのより高たかい場所ばしょに移動いどうすることで、安全あんぜんを確保かくほできることもあります。

田たんぼや用水路ようすいろ見みにいかないで

一方いっぽう、川かわの氾濫はんらんなどが起おきなくても田たんぼや用水路ようすいろを見みにいって流ながされ、亡なくなる人ひとが後ごを絶たちません。大雨おおあめの際さいに田たんぼや用水路ようすいろを見みにいくのは危険きけんですので控ひかえてください。

「大おおきな河川かせん」氾濫はんらん危険きけん情報じょうほう発表はっぴょうも

長時間ちょうじかん、激はげしい雨あめが降ふり続つづけると、上流じょうりゅうに降ふった雨あめが下流かりゅうに流れ込ながれこみ、大おおきな川かわの氾濫はんらんのリスクも高たかまります。まず、自治体じちたいなどが公表こうひょうしているハザードマップでリスクを確認かくにんすることが大切たいせつです。

去年きょねん７月しちがつの西日本にしにほん豪雨ごううで川かわの堤防ていぼうが決壊けっかいして大だい規模きぼな浸水しんすい被害ひがいが出でた岡山おかやま県けん倉敷くらしき市し真備まび町まちではハザードマップの想定そうていと、実際じっさいに浸水しんすいした範囲はんいが、ほぼ一致いっちしていました。

ハザードマップには、大雨おおあめで想定そうていされる浸水しんすいの範囲はんいに加くわえ、浸水しんすいの深ふかさなどが示しめされていて、マップで示しめされたリスクを参考さんこうに、避難ひなんの検討けんとうをしてください。

大おおきな川かわで堤防ていぼうが決壊けっかいして氾濫はんらんが起おきると、大量たいりょうの水みずが一気いっきに流れ出ながれだし、住宅じゅうたくを押し流おしながすほか、広ひろい範囲はんいが長期ちょうき間かん浸水しんすいする危険きけん性せいがあります。

平成へいせい27年ねんの「関東かんとう・東北とうほく豪雨ごうう」では、茨城いばらき県けんの鬼怒きぬ川がわの堤防ていぼうが決壊けっかいし、常つね総そう市しでは多おおくの住宅じゅうたくが流ながされ、5000棟むね以上いじょうの住宅じゅうたくが全ぜん半壊はんかいしました。

大おおきな川かわの場合ばあいには、川かわを管理かんりする国くにや都道とどう府県ふけんが、気象台きしょうだいと連携れんけいして、氾濫はんらんの危険きけん性せいが高たかくなると、「氾濫はんらん危険きけん情報じょうほう」を共同きょうどうで発表はっぴょうします。

この情報じょうほうが出でた時ときには、自治体じちたいなどの情報じょうほうに注意ちゅういして、早はやめに避難ひなんすることが重要じゅうようです。また、自分じぶんの住すんでいる地域ちいきの雨量うりょうだけでなく、川かわの上流じょうりゅうの雨量うりょうにも注意ちゅういが必要ひつようです。

３さん土砂どしゃ災害さいがいの注意ちゅうい点てん

土砂どしゃ災害さいがいの注意ちゅうい点てんです。リスクを確認かくにんしたうえで、自治体じちたいなどが発表はっぴょうする情報じょうほうに注意ちゅういし、早はやめの避難ひなんを心こころがけてください。

去年きょねん７月しちがつの西日本にしにほん豪雨ごううでは、土砂どしゃ災害さいがいによる死者ししゃの出でた場所ばしょのおよそ９きゅう割わりが「土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき」など、あらかじめ危険きけん性せいが指摘してきされている場所ばしょでした。注意ちゅういが必要ひつようなのが、斜面しゃめんやがけの近ちかくだけでなく、比較的ひかくてき離はなれた場所ばしょでも土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいきに指定していされているケースがあり、被害ひがいが相次あいついでいることです。まずは、「ハザードマップ」などで自分じぶんのいる場所ばしょが土砂どしゃ災害さいがいの危険きけん性せいがある場所ばしょかどうかを確認かくにんしてください。

「土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほう」の発表はっぴょうに注意ちゅうい

土砂どしゃ災害さいがいの危険きけん性せいが非常ひじょうに高たかまると、気象台きしょうだいと都道とどう府県ふけんは「土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほう」を共同きょうどうで発表はっぴょうします。土砂どしゃ災害さいがいの危険きけん性せいがある場所ばしょに住すんでいる人ひとは、この情報じょうほうが発表はっぴょうされたら、自治体じちたいの情報じょうほうに注意ちゅういし、早はやめに避難ひなんしてください。

いつもと異ことなる現象げんしょうに注意ちゅうい

土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほうや避難ひなんに関にかんする情報じょうほうが発表はっぴょうされていなくても、土砂どしゃ災害さいがいは突然とつぜん発生はっせいすることがあります。

土砂どしゃ災害さいがいが発生はっせいする前まえには、斜面しゃめんから小石こいしが落おちてくる、斜面しゃめんに亀裂きれつができる、斜面しゃめんから突然とつぜん水みずが湧き出わきでしたり、川かわの水みずが急きゅうに少すくなくなったりするほか、「山鳴やまなり」や「地響じひびき」が聞きこえることもあります。