大規模な
森林火災に
見舞われているアマゾンの
熱帯雨林をかかえる
7つの
国の
首脳などが
集う
緊急の
国際会議が
南米のコロンビアで
開かれ、
地球温暖化対策を
念頭に
共同で
消火活動に
取り組んで
いくことなどを
決めました。
南米コロンビアで
開かれた
国際会議には、アマゾンの
熱帯雨林をかかえる
7つの
国の
首脳などが
出席しました。
はじめに各国の首脳らがコロンビアのアマゾンに暮らす原住民族と意見交換を行ったあと、アマゾンをどう保護するかの協議が行われ、森林火災を防ぐために各国が国境を越えて広がる火災の情報を共有する枠組みを作るなどして、共同で国境付近の消火活動に取り組んでいくことなどを決めました。
一方、会議では、テレビ電話で参加したボルソナロ大統領が、地球温暖化対策を名目に森林火災への対応を求めるフランスのマクロン大統領の発言が、国内問題への介入にあたると激しく批判する場面もありました。
次回の会議は、今年12月チリで開かれる地球温暖化対策の会議「COP25」に合わせて行われます。
アマゾンで記録的な森林火災
ブラジルの国立宇宙研究所によりますと、ブラジル国内のアマゾン熱帯雨林では森林火災が記録的なペースで増えていて、先月の発生件数は、前の年の同じ月のおよそ3倍に上っています。
ことし1月から先月までの8か月間に起きた森林火災の件数も、去年の同じ時期の2倍近くに当たる9万件に上ります。
このため、アマゾンの3分の2が位置するブラジル政府は、アマゾンに軍を派遣するなどして消火活動を行っていますが、鎮火のめどは立っておらず、これまでに、ブラジルにあるアマゾンだけで日本の九州全体の面積より大きい4万4000平方キロメートル余りが失われたとみられています。
アマゾンの森林火災は国境を越えて広がっていて、ボリビアでも、最大都市サンタクルスの空港近くに火が迫り、政府が非常事態宣言を出す事態に陥っているほか、政情不安が続くベネズエラでもことしに入ってからブラジルに次ぐ、3万件以上の森林火災が発生しています。
このため各国で、アマゾンで暮らす原住民族などが住まいを追われる被害が出るなど、影響が広がっています。