コロナ5類るい移行いこう 医療いりょう費ひ負担ふたんが増ふえる? 受診じゅしんできる医療いりょう機関きかんはQ＆A

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは10日にち、無料むりょうとなっている検査けんさや外来がいらい診療しんりょうの費用ひようを患者かんじゃの自己じこ負担ふたんとすることなどを柱はしらに見直みなおしを行おこなう方針ほうしんを決きめました。

現在げんざい、医療いりょう費ひの窓口まどぐち負担ふたん分ぶんを原則げんそくとして公費こうひで支援しえんしているために自己じこ負担ふたんが無料むりょうとなっていますが、5類るいに移行いこう後ごは他たの病気びょうきとの公平こうへい性せいの観点かんてんから支援しえんが縮小しゅくしょうされることになります。

ただ、急きゅうな負担ふたんの増加ぞうかを避さけるため、一部いちぶの公費こうひ支援しえんは期限きげんを区切くぎって継続けいぞくするということです。

以下いか、具体ぐたい的てきに見みていきます。

、外来がいらいでの自己じこ負担ふたんは最大さいだいで3万まん2470円えんになります。

季節きせつ性せいインフルエンザで外来がいらいにかかり、解熱剤げねつざいとタミフルを処方しょほうされた場合ばあいは最大さいだい4450円えん。

ほぼ同おなじ程度ていどとなります。

次つぎに、75歳さい以上いじょうで保険ほけん診療しんりょうで窓口まどぐち負担ふたん1割わりの人ひとの場合ばあい。

解熱剤げねつざいとコロナの治療ちりょう薬やくを処方しょほうされた場合ばあいは、最大さいだいで1390円えん。

季節きせつ性せいインフルエンザで外来がいらいにかかり、解熱剤げねつざいとタミフルを処方しょほうされた場合ばあいは、最大さいだい1480円えん。

こちらも同おなじ程度ていどになるということです。

約やく6万まん4000というのは季節きせつ性せいインフルエンザの検査けんさをシーズン中ちゅうに1人にんでも行おこなった医療いりょう機関きかんの数かずです。

そのうえで、都道とどう府県ふけんが医療いりょう機関きかんに対にたいし、受け入うけいれる患者かんじゃをかかりつけの患者かんじゃに限定げんていしないよう促うながすほか、都道とどう府県ふけんが新型しんがたコロナに対応たいおうする医療いりょう機関きかんを公表こうひょうする取り組とりくみを当面とうめん継続けいぞくするとしています。

特とくに高齢こうれい者しゃの退院たいいんに向むけたリハビリなどの支援しえんを行おこなう「地域ちいき包括ほうかつケア病棟びょうとう」での受け入うけいれを積極せっきょく的てきに推進すいしんするとしています。

そして新あらたに受け入うけいれを行おこなう医療いりょう機関きかんを増ふやすため、院内いんない感染かんせん対策たいさくのガイドラインを見直みなおすほか、対策たいさくのために必要ひつような設備せつびの整備せいびなどに対にたいし、支援しえんを行おこなうとしています。

また、感染かんせんした高齢こうれい者しゃが入院にゅういんできず高齢こうれい者しゃ施設しせつで療養りょうようする場合ばあいに1人にん当あたり最大さいだい30万まん円えんが支払しはらわれる施設しせつへの補助ほじょも継続けいぞくしますが、協力きょうりょくする医療いりょう機関きかんとの連携れんけい体制たいせいを確保かくほすることなど、要件ようけんを設もうけることにしています。

介護かいご現場げんばからは、こうした支援しえんは5類るい移行いこう後ごも必要ひつようだとの声こえが上あがっています。

また、毎日まいにち使用しようする消毒しょうどく液えきなどに加くわえ、「N95」と呼よばれる高性能こうせいのうの医療いりょう用ようマスクや、ガウンやキャップなども買かいそろえています。

職員しょくいんにも感染かんせんが広ひろがって他たの事業じぎょう所しょから応援おうえんを呼よばざるを得えなくなり、追加ついかの人件じんけん費ひが必要ひつようになったということです。

通院つういん患者かんじゃの多おおくは高齢こうれい者しゃで、高こう血圧けつあつや糖尿とうにょう病びょう、呼吸こきゅう器き疾患しっかんなど持病じびょうを抱かかえていて感染かんせんしたら重症じゅうしょう化かするリスクが高たかい上うえ、出入り口でいりぐちや待合まちあい室しつが1つしかなく経路けいろを分わけることも難むずかしかったためです。

その後そのご、発熱はつねつなどの症状しょうじょうのある患者かんじゃは電話でんわで状況じょうきょうを聞きいた上うえで、近ちかくの医療いりょう機関きかんに診察しんさつを依頼いらいしてきましたが、今回こんかいの国くにの発表はっぴょうを受うけて、今後こんごはクリニックでも新型しんがたコロナの患者かんじゃを診察しんさつすることを検討けんとうしています。

受け入うけいれにあたっては、電話でんわで受付うけつけを行おこなった上うえでほかの患者かんじゃと時間じかんをずらして来きてもらうなどの対応たいおうや、診察しんさつ後ごは院内いんないの換気かんきや消毒しょうどくが必要ひつようになります。

それでも、コロナの疑うたがいのある患者かんじゃと一般いっぱんの患者かんじゃが同おなじ空間くうかんを利用りようする以上いじょう、感染かんせんのリスクが全まったく無ないとは言いい切きれず、不安ふあんに感かんじる面めんも残のこるといいます。

東京とうきょう 文京ぶんきょう区くにある東京とうきょう医科いか歯科しか大学だいがく病院びょういんは、感染かんせんが拡大かくだいした3年ねん前まえの2020年ねん4月つき以降いこう、重症じゅうしょうと中等ちゅうとう症しょうの患者かんじゃ約やく1500人にんの入院にゅういんを受け入うけいれるなど、都内とないでコロナ診療しんりょうの中心ちゅうしん的てきな役割やくわりを担になってきました。

感染かんせん状況じょうきょうが落ち着おちついている現在げんざいも重症じゅうしょう患者かんじゃ用ように2床しょう、中等ちゅうとう症しょう患者かんじゃ用ように20床しょうを確保かくほしていますが、先週せんしゅう初はじめには7人にん入院にゅういんしていたのが、徐々じょじょに減へって10日にちの時点じてんでは入院にゅういんしている人ひとはいないということです。

今後こんごは原則げんそくとして持病じびょうに対応たいおうする診療しんりょう科かが個室こしつで受け入うけいれるということで、すべての職員しょくいんを対象たいしょうに防護ぼうご服ふくの着脱ちゃくだつの方法ほうほうなど感染かんせん対策たいさくの研修けんしゅうを進すすめています。

ただ今後こんご、コロナ患者かんじゃが急増きゅうぞうした場合ばあいには入院にゅういんできる個室こしつをすぐに準備じゅんびできず、看護かんご師しなど対応たいおうにあたる医療いりょうスタッフが十分じゅうぶんに確保かくほできなくなる懸念けねんもあるため、感染かんせん状況じょうきょうによっては再ふたたび専用せんよう病棟びょうとうを設もうけることもあるとしています。

また、コロナ患者かんじゃを診療しんりょうした場合ばあいに医療いりょう機関きかんに支払しはらわれる診療しんりょう報酬ほうしゅうの加算かさんや、病床びょうしょうを確保かくほした医療いりょう機関きかんを補助ほじょするための交付こうふ金きんが見直みなおされることについては「5類るいへの移行いこう後ごも患者かんじゃを受け入うけいれた場合ばあいには、防護ぼうご服ふくやマスクなど感染かんせん対策たいさくのための消耗しょうもう品ひんや検査けんさ、コロナの重症じゅうしょう患者かんじゃに対応たいおうする集中しゅうちゅう治療ちりょう室しつの運用うんようなど、病院びょういんには日常にちじょうの診療しんりょうを行おこなう以上いじょうの負担ふたんがかかるので、安心あんしんしてコロナ患者かんじゃの入院にゅういんを受け入うけいれられるよう、引き続ひきつづき国こくがサポートする仕組しくみを維持いじする必要ひつようがある」と話はなしています。

さらに外来がいらい診療しんりょうについて、これまでより多おおくの医療いりょう機関きかんで患者かんじゃを受け入うけいれる体制たいせいを目指めざすとしていることについては「今いままでコロナ患者かんじゃを診療しんりょうしてこなかった医療いりょう機関きかんが、突然とつぜん、対応たいおうを依頼いらいされても混乱こんらんすると考かんがえられるので、無理むりをせず、できる範囲はんいで協力きょうりょくしてもらうことが重要じゅうようだ。多おおくの医療いりょう機関きかんではインフルエンザの患者かんじゃは受け入うけいれているはずなので、インフルエンザに準じゅんじた対策たいさくに加くわえて患者かんじゃどうしの距離きょりや動どう線せんの確保かくほや換気かんきなど、少すこし強つよめた対策たいさくをとってもらうなどして、協力きょうりょくしてもらえる医療いりょう機関きかんを段階だんかい的てきに増ふやすことが大事だいじだ」と述のべました。