Q1. 立往生は、どんな気象状況の時に起きやすい?
A1.
とされています。
新潟大学の河島克久教授の研究グループは、2010年1月から2021年3月にかけて発生した47件の立往生について、気象の特徴を分析しました。
その結果、ほとんどの場合、立往生が起きる10時間から30時間前に雪が降り始め、発生前の24時間の降雪量は多くのケースで40センチ以上にのぼりました。
また、平均気温は0度以下で推移していたことから、1度を下回ると危険だとしています。
さらに、1時間に4センチから13センチの強い雪が、発生の6時間以内に観測されたケースも多いことから、降り続くことに加えて発生直前に強まることも影響している可能性があると指摘しています。
こちらは24時間の降雪量と平均気温から立往生の発生危険度を3段階で示した図です。
▽降雪量が40センチ以上で平均気温が1度未満は「非常に危険」
▽20センチ以上40センチ未満で、1度以上2度未満のときは「警戒」
▽20センチ未満で、2度以上は「今後の情報等に留意」となっています。
河島教授はドライバーをはじめ、道路管理者にも、早期の除雪や効率的な通行止めに役立ててほしいとしています。
Q2. 立往生は、どんな場所で多い? A2.
北海道から九州にかけての40の都道府県にわたり、雪が多い日本海側に限らず太平洋側や九州、四国などでも起きていることがわかります。
都道府県別で見ると、最も多かったのは新潟県で82件でした。
道路別では、道路区分が分かっているもののうち、
▽一般国道が260件
▽高速道路が70件と、。
また、500台以上が巻き込まれた17件の大規模な立往生を分析したところ、。
特に、17件の大規模な立往生のうち、車種が特定された14件は全て大型車でした。
河島教授は、大型車は人の力で動かせないため重機などの到着を待つのに時間がかかってしまい、その間に後続の車が雪で身動きがとれなくなるリスクが高まるほか、センターラインをまたいで停止した場合、反対車線にも影響を及ぼすなど悪循環を招きやすいと指摘しています。
Q4. 立往生は減っている?それとも増えている? A4.
特に、。
これについて河島教授は
▽1990年にスパイクタイヤが規制されたことや
▽雪の降り方が変わり、近年はまとまった雪が短時間で一気に降るようになったことなどが要因として考えられるとしています。
Q5. 立往生にどう備えたらいい?
A5. ふだんから、次のことを徹底してください。 ▽冬用タイヤの着用
▽タイヤの溝がすり減っていないか運転前にチェック
▽チェーンの携行
また、万が一に備えて、
▽毛布やシャベルなどを持ち運ぶことや
▽暖房や電源を確保するため燃料を常に満タンにしておくことも大切です。
そして、大雪が予想される場合は、交通情報や気象情報をこまめに確認するようにしてください。
そのうえで
▽不要不急の外出を避け
▽外出する際はう回など通行ルートを見直すことも検討してください。