アーモンドアイ 歴代れきだい最多さいたG1レース8勝しょうなるか あす安田やすだ記念きねん 競馬けいば

7勝しょうは昭和しょうわ59年ねんに皐月さつき賞しょう、日本ダービーにほんだ-び-、菊花きっか賞しょうのクラシックレース三さん冠かんを無敗むはいで達成たっせいしたシンボリルドルフや、同おなじく無敗むはいの三さん冠かん馬ばディープインパクトなど、日本にっぽんの競馬けいば史しにその名なを刻きざんできた名馬めいばと並ならぶ記録きろくです。

アーモンドアイは7日にち東京とうきょう競馬けいば場じょうの芝しば1600メートルで争あらそわれるG1レース、安田やすだ記念きねんに出走しゅっそうする予定よていで、勝かてば日本にっぽんの馬うまでは歴代れきだい単独たんどくトップとなる8勝しょう目めを挙あげることになります。

レースにはアーモンドアイを含ふくめて14頭とうが出走しゅっそうし、このうち10頭とうがG1で勝かったことがある馬うまで強敵きょうてきがそろいますが、6日にち午後ごご5時じの時点じてんで、アーモンドアイは単勝たんしょう1.4倍ばいの圧倒的あっとうてきな1番ばん人気にんきに推おされていて、歴史れきし的てきな偉業いぎょう達成たっせいへ期待きたいの高たかさを表あらわしています。

レースは7日にち午後ごご3時じ40分ふん発走はっそう予定よていです。

アーモンドアイとは

アーモンドアイは5歳さいのひん馬うま＝メスの馬うまで、名前なまえは「美うつくしい女性じょせいの目めの形かたち」を意味いみします。

父親ちちおやも母親ははおやも日本にっぽんで活躍かつやくし、ともにG1レースを勝かっています。

特とくに父親ちちおやのロードカナロアは圧倒的あっとうてきなスピードを持ち味もちあじに短距離たんきょりのレースを中心ちゅうしんに勝利しょうりを重かさね、G1レースでは海外かいがいの2勝しょうを含ふくめ通算つうさん6勝しょうを挙あげました。

その高たかい能力のうりょくをアーモンドアイも受け継うけつぎ、3年ねん前まえにデビューしてからここまで12戦せん9勝しょう、そのうちG1レースで7勝しょうの好こう成績せいせきを残のこしています。

また、1600メートルから2400メートルまでの幅広はばひろい距離きょりで勝利しょうりを収おさめ、レースぶりも先行せんこうからの抜け出ぬけだしや後方こうほうからの一気いっきの追い込おいこみと、流ながれに合あわせて変幻へんげん自在じざいに力ちからを発揮はっきしてきました。

また、3年ねん連続れんぞくで最多さいた勝かちを挙あげているクリストフ・ルメール騎手きしゅが12戦せんのうち11戦せんで手綱たづなを取とり、7日にちの安田やすだ記念きねんも騎乗きじょうすることになっています。

一方いっぽうで、安田やすだ記念きねんには去年きょねんも出走しゅっそうしていますが、スタートでの出遅でおくれが響ひびいてわずかの差さで3着ちゃくに敗やぶれ、アーモンドアイにとってはリベンジの舞台ぶたいにもなります。

アーモンドアイの戦績せんせき

アーモンドアイは3年ねん前まえの8月つきにデビュー、初戦しょせんで2着ちゃくに敗やぶれたもののその後そのご2連勝れんしょうして、おととし4月つきに初はじめてのG1レースとなる桜花おうか賞しょうに臨のぞみました。

このレースでは最後さいごの直線ちょくせんで、1頭とうのみ次元じげんの違ちがう脚力きゃくりょくを見みせ、ほぼ最さい後方こうほうから、先行せんこうする馬うまたちをごぼう抜ぬきして勝利しょうりを収おさめました。

その後そのご、5月つきのオークス、10月つきの秋あき華はな賞しょうにも勝かち、3歳さいひん馬うま＝メスの馬うまの三さん冠かんレースをすべて制せいしました。

さらに11月つきのジャパンカップでは、実績じっせきのある年上としうえの馬うまを相手あいてにも勝利しょうりしました。

このときアーモンドアイがマークした2分ふん20秒びょう6のタイムは、従来じゅうらいの記録きろくを1秒びょう5も上回うわまわるもので、レースが行おこなわれた芝しば2400メートルの世界せかいレコードとも報ほうじられました。

そして、去年きょねん3月つきには初はじめての海外かいがい挑戦ちょうせんとなったＵＡＥゆ-えいい-＝アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽうでのドバイターフで優勝ゆうしょう、帰国きこく後ごの安田やすだ記念きねんではスタートでの出遅でおくれが響ひびき、3着ちゃくに敗やぶれて連勝れんしょうが7で止とまったものの、秋あきの天皇てんのう賞しょうでは2着ちゃくに3馬身ばしんの差さをつける快勝かいしょうで、G1レースでの勝利しょうり数すうを6に伸のばしました。

その後そのご、香港ほんこん遠征えんせいの予定よていを変更へんこうして臨のぞんだ年末ねんまつの有馬ありま記念きねんでは9着ちゃくと初はじめての惨敗ざんぱいを喫きっし、ことし3月つきにドバイターフでの連覇れんぱをねらった海外かいがい遠征えんせいでは、現地げんち入いりしたあと新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうでレースが中止ちゅうしになるアクシデントに見舞みまわれました。

それでも帰国きこく後ご初戦しょせんとなったひん馬うま限定げんていのG1レース、先月せんげつのヴィクトリアマイルでは力ちからの違ちがいを見みせて楽勝らくしょうし、海外かいがいを含ふくむ芝しばのG1レースでの勝利しょうり数すうを7に伸のばしました。

そして、7日にちの安田やすだ記念きねんに歴代れきだいの名馬めいばの記録きろくを上回うわまわるG1レース8勝しょう目めをかけて出走しゅっそうします。

歴史れきし的てきな偉業いぎょうなるか

アーモンドアイが7日にちの安田やすだ記念きねんで勝かち、芝しばのG1レースで8勝しょう目めを挙あげれば、日本にっぽんの競馬けいば史しにその名なを刻きざんできた名馬めいばも達成たっせいできなかった偉業いぎょうを成し遂なしとげることになります。

これまで日本にっぽんの馬うまでは、アーモンドアイ以外いがいに6頭とうが芝しばのG1レースで最多さいたとなる7勝しょうを挙あげています。

古ふるくは昭和しょうわ59年ねんに無敗むはいで3歳さいのクラシックレース三さん冠かんを達成たっせいし、「皇帝こうてい」と呼よばれたシンボリルドルフ。

長距離ちょうきょりのレースを中心ちゅうしんに抜群ばつぐんの安定あんてい感かんを見みせたテイエムオペラオー。

平成へいせい17年ねんの無敗むはいのクラシック三さん冠かん馬ばで、「飛とぶように」と例たとえられた走はしりでファンの心こころをくぎづけにしたディープインパクト。

平成へいせい19年ねんにひん馬うま＝メスの馬うまで64年ねんぶりに日本ダービーにほんだ-び-を制せいしたウオッカ。

3歳さいひん馬うまの三さん冠かんレースを制せいしたジェンティルドンナ。

歌手かしゅの北島きたじま三郎さぶろうさんが所有しょゆうする馬うまとしても注目ちゅうもくを集あつめたキタサンブラックです。

アーモンドアイが7日にちの安田やすだ記念きねんで勝かち、芝しばのG1レースで8勝しょう目めを挙あげれば、シンボリルドルフが初はじめて7勝しょうを挙あげてから35年間ねんかん更新こうしんされなかった記録きろくを破やぶる、歴史れきし的てきな偉業いぎょうを成し遂なしとげることになります。

解説かいせつ者しゃ「新あたらしい1ページが加くわわるのでは」

通算つうさん795勝しょうを挙あげた元もと調教ちょうきょう師しで、ＮＨＫえぬえいちけいの競馬けいば中継ちゅうけいで解説かいせつ者しゃを務つとめる鈴木すずき康弘やすひろさんは「1600メートルではアーモンドアイがいちばん強つよい。安田やすだ記念きねんで競馬けいば界かいに新あたらしい1ページが加くわわるのではないか」と期待きたいしました。

鈴木すずきさんはこれまで何なん度どもアーモンドアイのきゅう舎きゅうしゃを訪おとずれて馬うま体たいを確認かくにんしてきたということで、「頭あたまから尾おの先さきまで、体からだ全体ぜんたいを使つかって走はしるためのすぐれた機能きのう性せいが備そなわっている。それぞれの部位ぶいが立派りっぱな馬うまはいくらでもいるが、全体ぜんたい的てきなバランスを考かんがえると、ひん馬うま＝メスの馬うまとしては突出とっしゅつしている」とその強つよさを評価ひょうかしました。

そのうえで、最近さいきんは目めつきに鋭するどさが出でて性格せいかくが勝ち気かちきになり、筋肉きんにくも強きょうじんになったため、前まえ走はしで優勝ゆうしょうしたヴィクトリアマイルや、今回こんかいの安田やすだ記念きねんなど1600メートルの距離きょりが適てきしているとしています。

鈴木すずきさんは「ヴィクトリアマイルはひん馬うま限定げんていだが、しっかりスタートを切きっていい位置いちにつけて、直線ちょくせんを抜け出ぬけだした。十じゅう二に分ふんに折り合おりあって、リラックスして走はしった中なかで非常ひじょうに強つよかった。ぼ馬うま＝オスの馬うま、ひん馬うまを問とわず、1600メートルでは今いま、いちばん強つよいのではないか」と指摘してきしました。

そのうえで、鈴木すずきさんは「安田やすだ記念きねんには1マイル＝1600メートルのスペシャリストも出走しゅっそうするが、スタートをきっちり切きって自分じぶんのレースができれば負まけることはない。自分じぶんとの戦たたかいになるだろう。安田やすだ記念きねんを勝かつことで、競馬けいば界かいに新あたらしい1ページが加くわわるのではないか」と期待きたいしました。