日本新聞: 生きたメガマウス東京湾の沖合に 6メートルの「幻のサメ」

生いきたメガマウス東京とうきょう湾わんの沖合おきあいに 6メートルの「幻まぼろしのサメ」

Jun 11, 2020 17:06

Furigana

11日にち、千葉ちば県けん館山たてやま市しの東京とうきょう湾わんの沖合おきあいで、巨大きょだいなサメ「メガマウス」が生いきたまま定置ていち網もうにかかっているのが見みつかりました。専門せんもん家かは「生いきた姿すがたをここまで鮮明せんめいに捉とらえた映像えいぞうはとても珍めずらしい」と話はなしています。メガマウスは、太平洋たいへいようやインド洋いんどようなどの深ふかい海うみに生息せいそくする大おおきな口くちが特徴とくちょうの巨大きょだいなサメで、詳くわしい生態せいたいは分わかっておらず「幻まぼろしのサメ」とも呼よばれています。

11日にち午前ごぜん5時じごろ、地元じもとの漁業ぎょぎょう関係かんけい者しゃが館山たてやま市しの沖合おきあい800メートルにある定置ていち網もうに、大おおきさが6メートルほどのメガマウスがかかっているのを見みつけました。

地元じもとのダイバーが海中かいちゅうでの様子ようすを撮影さつえいし、映像えいぞうではメガマウスが定置ていち網もうの中なかで大おおきな尾おびれをゆっくり揺ゆらしながら泳およいでいたり、名前なまえの由来ゆらいとなっている大おおきな口くちをあけたりしていました。

メガマウスは元気げんきな状態じょうたいだったため、午前ごぜん中ちゅうには定置ていち網もうから逃にがしたということです。

撮影さつえいした地元じもとのダイバーの荒川あらかわ寛幸ひろゆきさんは「これまで元気げんきな姿すがたを見みたことはなく、めったにないチャンスでした」と話はなしていました。

サメの生態せいたいに詳くわしい千葉ちば県立けんりつ中央ちゅうおう博物館はくぶつかんの宮みや正樹まさき主任しゅにん上席じょうせき研究けんきゅう員いんは「メガマウスは、ふだん水深すいしん200メートルほどのところに生息せいそくしていることが多おおく、生いきた姿すがたをここまで鮮明せんめいに捉とらえた映像えいぞうはとても珍めずらしい。なぜ姿すがたを現あらわしたのかは、はっきりしないが、今回こんかいは黒潮くろしおに乗のって餌えさを求もとめてきたのではないか」と話はなしています。

撮影さつえいしたダイバーは

メガマウスを撮影さつえいしたグループのメンバーで、千葉ちば県けん館山たてやま市しでダイビングショップを経営けいえいする荒川あらかわ寛幸ひろゆきさんは、11日にち午前ごぜん5時じごろに知り合しりあいの漁業ぎょぎょう関係かんけい者しゃから、定置ていち網もうにメガマウスがかかったという連絡れんらくを受うけ、午前ごぜん6時半じはんごろから仲間なかまとともに撮影さつえいを行おこなったということです。

荒川あらかわさんは以前いぜん、定置ていち網もうにかかったメガマウスの姿すがたを見みたということですが、その際さいは弱よわった状態じょうたいで、今回こんかいのように元気げんきよく泳およぐ姿すがたを見みたのは初はじめてだということです。

荒川あらかわさんは「これまで元気げんきな姿すがたのメガマウスを見みたことはありませんでした。ふだん泳およいでいる姿すがたを見みることができないので、めったにないチャンスだと思おもいました。口元くちもとをのぞいたら歯はは見当みあたらず、元気げんきで見事みごとな姿すがたでした」と話はなしています。

メガマウスとは

「メガマウス」は、太平洋たいへいようやインド洋いんどようなどの深ふかい海うみに生息せいそくする大おおきな口くちが特徴とくちょうの巨大きょだいなサメで、最大さいだいで7メートルほどになると言いわれています。

サメの生態せいたいに詳くわしい千葉ちば県立けんりつ中央ちゅうおう博物館はくぶつかんの宮みや正樹まさき主任しゅにん上席じょうせき研究けんきゅう員いんによりますと、メガマウスがこれまでに海岸かいがんに漂着ひょうちゃくしたり定置ていち網もうにかかったりして見みつかったのは世界せかいで140例れいほどで、このうち日本にっぽんでは25例れいだということです。