中国ちゅうごく・ロシア首脳しゅのう会談かいだんへ ウクライナ情勢じょうせいめぐる議論ぎろん焦点しょうてんに

ススロフ氏しは、中国ちゅうごくの習近平ちから国家こっか主席しゅせきのロシア訪問ほうもんについて、共産党きょうさんとうと国くにのトップとしていずれも異例いれいの3期き目めに入はいって最初さいしょの外国がいこく訪問ほうもん先さきであることを指摘してきしながら「中国ちゅうごくにとって最もっとも重要じゅうようで、優先ゆうせん的てきな外交がいこうパートナーとして見みられているということを物語ものがたっている」と強調きょうちょうしました。

そしてウクライナ情勢じょうせいについて「両国りょうこくの立場たちばは必かならずしも一致いっちしていないが、中国ちゅうごくはロシアの懸念けねんや立場たちばを完全かんぜんに理解りかいしている」と述のべ、中国ちゅうごくが発表はっぴょうした対話たいわと停戦ていせんを呼よびかける文書ぶんしょはロシアの国益こくえきに近ちかいという考かんがえを示しめしました。

この中なかでススロフ氏しは「西側にしがわのように、ロシアに敗北はいぼくをもたらし、損失そんしつを補償ほしょうさせ、国際こくさい法廷ほうていで犯罪はんざい者しゃを裁さばくなどという考かんがえは中国ちゅうごくには全まったくない」と述のべ、首脳しゅのう会談かいだんで多おおくの一致いっち点てんを見みいだすだろうとしています。

そしてプーチン大統領だいとうりょうが今月こんげつ14日にち、ウクライナ侵攻しんこうについて「国家こっかの存続そんぞくをかけた戦たたかいだ」と国民こくみんに危機きき感かんを訴うったえたことに触ふれながら「長期ちょうき的てきに中国ちゅうごくへの依存いぞんを強つよめることによるリスクを考慮こうりょしても、ロシアには、自国じこくの存続そんぞくをかけて戦たたかうために中国ちゅうごくとの関係かんけいを強化きょうかする以外いがいの選択肢せんたくしが残のこされていない」と述のべ、ロシアは当面とうめん、さまざまな分野ぶんやで中国ちゅうごく依存いぞんを強つよめていくという見方みかたを示しめしました。

さらにススロフ氏しは「ロシアが敗北はいぼくすることは中国ちゅうごくにとっても許ゆるされないという前提ぜんていにロシアは立たっている。ロシアの敗北はいぼくは中国ちゅうごく自身じしんの戦略せんりゃく的てき敗北はいぼくにつながるからだ」と述のべ、中国ちゅうごくにとっても、アメリカと対立たいりつする中なかで、隣国りんごくロシアが敗やぶれることは望のぞんでいないはずで、中ちゅうロ両国りょうこくの戦略せんりゃく的てきな関係かんけい強化きょうかは必然ひつぜんだとする見解けんかいを示しめしました。

ロシアの独立どくりつ系けいの世論せろん調査ちょうさ機関きかんが3月つき9日にち発表はっぴょうした国くに別べつの意識いしき調査ちょうさで、中国ちゅうごくに対にたいして「肯定こうてい的てき」だと答こたえた人ひとの割合わりあいは85％と、国くに別べつで最もっとも高たかくなりました。およそ3年ねん前まえに行おこなわれた調査ちょうさの時ときと比くらべて20ポイント増ふえています。

一方いっぽう、アメリカに対にたいして「肯定こうてい的てき」だと答こたえた人ひとは14％でした。首都しゅとモスクワで市民しみんに話はなしを聞きいても多おおくの人ひとたちが、中国ちゅうごくとの関係かんけい強化きょうかに期待きたいを示しめしていました。

このうち39歳さいの男性だんせいは、ウクライナ情勢じょうせいを巡めぐって欧米おうべいとの対立たいりつが深ふかまっていることを念頭ねんとうに「今いまの困難こんなんな時代じだいに中国ちゅうごくとの友好ゆうこう関係かんけいは何なによりも重要じゅうようだ」と話はなしていました。

その上うえで「仮かりに中国ちゅうごくがこの紛争ふんそうの仲介ちゅうかいに入はいれば、もっと早はやく解決かいけつしてロシアにとっても楽らくになるはずだ」と話はなし、中国ちゅうごくがロシアの立場たちばを考慮こうりょしながら和平わへい交渉こうしょうの仲介ちゅうかい役やくを担になうことに期待きたいを寄よせていました。

また、57歳さいの男性だんせいは「世界せかいが分裂ぶんれつしている中なかで両国りょうこくには共通きょうつうの利益りえきがあり、中国ちゅうごくがロシアを一定いってい程度ていど、支援しえんしているのは明あきらかだ」と述のべました。

その一方いっぽうで「ロシアに対にたいする中国人ちゅうごくじんの愛情あいじょうというものを過大かだい評価ひょうかすべきではない」とも述のべ、中国ちゅうごくに対にたいして過度かどに依存いぞんすることに警戒けいかい感かんも示しめしていました。

さらに、中国ちゅうごくが発表はっぴょうしたロシアとウクライナに対話たいわと停戦ていせんを呼よびかける文書ぶんしょを念頭ねんとうに、「ウクライナからのロシア軍ぐんの撤退てったいを含ふくまない停戦ていせんの呼よびかけは、事実じじつ上じょう、ロシアによる占領せんりょうを追認ついにんすることになる。世界せかいは、中国ちゅうごくなどの支援しえんを受うけるロシアの駆け引かけひきにだまされてはならない」と警戒けいかい感かんを示しめしました。

その一方いっぽうで、適切てきせつな時期じきに習主席しゅせきと何なんらかの形かたちで首脳しゅのう会談かいだんを実現じつげんさせたいとするバイデン大統領だいとうりょうの意向いこうに変かわりはないとして、両国りょうこくの対話たいわを維持いじしていく考かんがえを強調きょうちょうしました。

そして米べい中ちゅうの経済けいざい問題もんだいを議論ぎろんするためにアメリカのイエレン財務ざいむ長官ちょうかんとレモンド商務しょうむ長官ちょうかんが、中国ちゅうごくを訪問ほうもんすることについて中国ちゅうごく側がわと協議きょうぎしていると明あきらかにしました。