日本新聞: 離婚後の「単独親権」規定 2審も憲法違反認めず東京高裁

離婚りこん後ごの「単独たんどく親権しんけん」規定きてい 2審しんも憲法けんぽう違反いはん認みとめず東京とうきょう高裁こうさい

Oct 28, 2021 17:10 2

Furigana

裁判さいばんで離婚りこんが成立せいりつする際さいに、裁判所さいばんしょが父親ちちおやか母親ははおやの一方いっぽうを子こどもの親権しんけん者しゃと決きめる民法みんぽうの規定きていが憲法けんぽう違反いはんかどうかが争あらそわれた裁判さいばんで、東京とうきょう高等こうとう裁判所さいばんしょは憲法けんぽう違反いはんにはあたらないと判断はんだんし、親権しんけんを持もてなかった父親ちちおやの訴うったえを退しりぞけました。

離婚りこん後ごに2人にんの子こどもの親権しんけんを失うしなった都内とないの50代だいの男性だんせいは、裁判さいばんで離婚りこんが成立せいりつした場合ばあいに裁判所さいばんしょが父親ちちおやか母親ははおやのどちらか一方いっぽうを親権しんけん者しゃと決きめる民法みんぽうの「単独たんどく親権しんけん」の規定きていは法ほうの下したの平等びょうどうなどを定さだめた憲法けんぽうに違反いはんするとして国くにを訴うったえました。

28日にちの2審しんの判決はんけつで、東京とうきょう高等こうとう裁判所さいばんしょの石井いしい浩ひろし裁判さいばん長ちょうは、「規定きていは、子こどもの世話せわや教育きょういくについて適切てきせつに決きめられない事態じたいを避さけるために、裁判所さいばんしょがふさわしい方ほうを親権しんけん者しゃに指定していするもので、子こどもの利益りえきを守まもるという立法りっぽう目的もくてきから考かんがえても合理ごうり的てきだ」と指摘してきしました。

そのうえで、「離婚りこん後ごも両方りょうほうの親おやが親権しんけんを持もつ『共同きょうどう親権しんけん』を認みとめるかどうかは国会こっかいの裁量さいりょうに委ゆだねる段階だんかいにとどまっていると言いわざるを得えない」と述のべ、いまの規定きていは憲法けんぽう違反いはんにはあたらないと判断はんだんし、1審しんに続つづいて男性だんせいの訴うったえを退しりぞけました。