北朝鮮の
非核化をめぐる
米朝の
実務者協議が
5日、スウェーデンで
始まりました。
こう着する
事態の
打開に
向け、
両者が
非核化の
措置と
その見返りで
何らかの
歩み寄りを
見せるのかが
焦点です。
アメリカと
北朝鮮の
実務者協議はスウェーデンの
首都ストックホルムの
郊外に
ある施設で、
5日午前10
時ごろ、
日本時間の
5日午後5時ごろから
始まりました。
これを前にアメリカのビーガン特別代表を乗せたとみられる車と北朝鮮のキム・ミョンギル首席代表を乗せた車が相次いで施設に入りました。米朝の実務者協議はことし2月、ベトナム・ハノイでの首脳会談を前に開かれて以来、7か月ぶりです。
北朝鮮の非核化を巡っては2月の首脳会談でアメリカが多くの核関連施設の廃棄を求めたのに対し、北朝鮮が制裁の解除を要求して決裂し、こう着状態が続いています。
両者は6月、協議の再開で合意しましたが、その後、米韓が合同軍事演習を実施し、北朝鮮は短距離弾道ミサイルの発射を繰り返して、協議は開かれていませんでした。
米朝の非核化協議ではアメリカが非核化の措置を先に取るよう求めているのに対し、北朝鮮は段階的な進め方と体制の保証、そして制裁の解除を主張し、両者の立場には隔たりがあります。
北朝鮮は協議を前にSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを発射し揺さぶりをかけましたが、トランプ大統領は対話を優先する姿勢を示していて、今回の協議で両者が非核化の措置とその見返りで何らかの歩み寄りを見せるのかが焦点です。
キム首席代表「見てみる」
北朝鮮のキム・ミョンギル首席代表は現地時間の5日午前9時半すぎ、日本時間の5日午後4時半すぎ、北朝鮮大使館を出発し、スウェーデン政府が用意した迎えの車に乗り込みました。
大使館を出る際、キム首席代表は「アメリカ側にどのような条件を期待しますか」という記者団の質問に対し、「見てみましょう」とだけ答えました。
協議の施設周辺 厳重な警戒態勢
協議が行われるストックホルム郊外の施設には、午前10時前、アメリカと北朝鮮、それぞれの車が相次いで入りました。
施設周辺では警察が厳重な警戒態勢を取り、敷地の出入りは厳しく規制されていて、入り口から内部の状況を確認することはできません。