そのうえで、初めてのオリンピックを終えて「やっぱり僕は金メダルがほしいんだなと改めて思った。団体で銀メダルを取ってから、きょうの銅メダルはパリに向けてのスタートだと思っているので、まだまだ満足したくない。やっぱり金メダルをとりたいので、もう今すぐにでも練習したい」と話していました。
そして初めてのオリンピックを終えて「リオオリンピックで落選してから、5年間、本当にいろいろな人たちに自分を支えてもらって、この舞台に立てた。震える喜びというか、ずっと夢の中にいたような感じだ。本当に感謝と喜びでいっぱいだ」と話していました。
萱選手は千葉県出身の24歳。ミスの少ない安定した演技で、あん馬や平行棒などの種目を得意とし、大学1年生で出場した2015年の全日本選手権では個人総合で6位に入り、世界選手権の代表に初めて選ばれました。 その世界選手権では、日本の団体優勝に貢献すると、種目別のあん馬では難度の高い技をミスなく決めて銅メダルを獲得しました。 リオデジャネイロオリンピックは補欠メンバーで、現地に帯同しましたが、出場はできず、そこで経験した悔しさをばねに練習に打ち込みました。 リオデジャネイロオリンピックの後は日本代表を担う中心的な存在となり、2018年と翌年の世界選手権では2年続けて団体の銅メダルを獲得、個人総合でも日本選手最上位の6位に入りました。 国内大会では去年12月の全日本選手権で初めての優勝を果たしました。 東京オリンピックの代表選考を兼ねた、ことし4月の全日本選手権では、鉄棒にミスが出て3位だったものの、続く5月のNHK杯で2位に入り、初めてのオリンピック出場を決めました。 東京オリンピックでの目標については「記録だけではなく、記憶に残るオリンピックにして多くの人に感動を与えたい」と話していました。 東京オリンピックの団体ではチームをけん引し、全員がオリンピック初出場のメンバーで、強豪の中国を上回り、銀メダルを獲得していました。
しかし、亀山選手はこれまでオリンピックとは縁がない選手生活を送っていました。2016年のリオデジャネイロ大会を前にした代表選考では最終選考会の全日本種目別選手権決勝の演技でミスが出て得点を伸ばせず、代表入りを逃しました。 その後、引退も考えたという亀山選手。それでも諦めなかったのは、どうしてもオリンピックに出たいという思いでした。 今大会の代表入りが決まる前の取材には「体操を楽しいと思ってやっているわけではないし、好きなのかどうかも正直分からなくなっている。それくらい意地を張っている。オリンピック出場をかなえるまで、やめられない」と語っていました。 そして亀山選手は2019年から東京大会直前の今年6月末まで行われたワールドカップで結果を残し、あん馬のスペシャリストとして悲願だったオリンピック出場を手にしました。先月24日の予選ではF難度の大技「ブスナリ」を決めるなど、ミスのない演技で15点台の高得点をマークし、1日の決勝に駒を進めました。 予選後には「オリンピックは出たいと思いながら出られない大会だったので雰囲気を味わっている。感謝と喜びを持って演技することができた」と話し、決勝に向けても「これまでと変わらずに思い切っていい演技をしたい」と意気込んでいました。
亀山「この舞台に立てて震える喜び」
萱和磨 日本代表の中心的存在
亀山耕平 五輪とは縁のなかった32歳
体操の男子種目別あん馬の決勝は、予選を通過した8人の選手が出場して、1回の演技の得点で争われました。
予選7位の萱選手は予選より難度を高めた演技構成で臨みました。萱選手はいずれの技も大きなミスなく決めて、14.900の得点をマークし、銅メダルを獲得しました。
今大会、日本は体操で男子団体の銀メダル、男子個人総合の橋本大輝選手の金メダルに続く、3つ目のメダルとなりました。
予選2位の亀山選手は14.600の得点で5位となりました。
金メダルは15.583の得点だったイギリスのマックス・ウィットロック選手、銀メダルは15.400の台湾の李智凱選手でした。
萱「きょうの銅メダルはパリへのスタート」
