天皇ご
一家は、
新型コロナウイルスの
感染拡大が
続く中、
来月10
日間にわたって
予定されている
皇居への
引っ越し作業の
間、
地方の
御用邸ではなく
宮殿に
居住する
異例の
対応を
取られる
見通しとなりました。
天皇ご一家は、新たなお住まいとなる皇居の「御所」で、来月15日から生活を始められる予定です。
これを前に、来月6日から10日間の日程で、お住まいの「赤坂御所」から「御所」に身の回りの荷物が移されることになっていて、宮内庁は、作業の間、ご一家に栃木県の那須御用邸に滞在してもらう方向で検討を進めていました。
しかし、関係者によりますと、天皇陛下が、コロナ禍での地方への移動などを固辞する考えを示され、宮内庁が天皇陛下の意向も踏まえて改めて検討した結果、10日間、天皇ご一家が皇居・宮殿内で生活される見通しになったということです。
宮殿は、もともと重要な儀式や皇室行事に使われる建物で、天皇や皇族が居住することは想定されていません。
天皇が宿泊するのも、昭和46年に外国訪問を前にした昭和天皇が宿泊のリハーサルのため香淳皇后と1泊して以来50年ぶりだということで、今回の対応は極めて異例のことになります。
これについて、関係者の一人は「天皇ご一家にご不自由をおかけすることになり心苦しい面もあるが、国民と苦楽をともにするという天皇陛下の姿勢が改めて示されることになると思う」と話しています。