11月3日に投票が行われるアメリカ大統領選挙は、再選を目指す与党・共和党のトランプ大統領と、政権奪還を目指す野党・民主党のバイデン前副大統領の対決という構図が固まっています。
アメリカの政治情報サイト、リアル・クリア・ポリティクスによりますと、各種世論調査でどちらを支持するか尋ねたところ、6月24日時点の平均値はバイデン氏が51.2%、トランプ大統領が41.4%で、バイデン氏が10ポイント近くリードしています。
さらに選挙の行方を大きく左右するとされる接戦州のフロリダ、ペンシルベニア、ウィスコンシンの各州でもバイデン氏がリードしています。
バイデン氏は、23日には国民から根強い人気があるオバマ前大統領と初めてそろってウェブ上の集会に参加し、政権交代に向けて攻勢を強めています。
選挙運動と平行して、バイデン氏の陣営による副大統領候補の絞り込みが進められています。
バイデン氏は、女性を選ぶと明言していて、これまでアメリカでは、大統領、副大統領ともに女性が務めたことは無く、就任すれば、初めての女性の副大統領となります。
さらに、副大統領は大統領の継承順位1位で万が一、大統領が職務を遂行できなくなった場合、アメリカ初の女性大統領が誕生する可能性があります。
バイデン氏は、当選すれば就任時78歳と史上最高齢の大統領となるため、1期4年で退任するという観測も絶えず、副大統領が次の2024年の大統領選挙の民主党の最有力候補となる可能性が高いと見られています。
副大統領候補には、カマラ・ハリス上院議員やエリザベス・ウォーレン上院議員など、10人を超える名前があがっています。
白人警察官による黒人男性の死亡事件をきっかけに、黒人女性を選ぶべきだという声も高まっていて、有力候補の1人と見られていたミネソタ州選出のエイミー・クロブシャー上院議員は6月18日、「白人以外を選ぶべきだ」と述べて選考を辞退しました。
バイデン氏は8月1日までに候補者の絞り込みを行いたい考えを示していますが、副大統領候補選びにとどまらず、民主党の将来をも左右する大きな決断になる可能性があり、日に日に注目が集まっています。