藤井聡太七段(17)は先月、「棋聖戦」に続いて「王位戦」でもタイトル挑戦を決め、1日から愛知県豊橋市のホテルで七番勝負の第1局に臨みました。
相手は30歳年上の木村一基王位(47)で、今回の七番勝負は、先月、史上最年少でタイトル挑戦を果たした藤井七段と、去年、46歳でタイトル初獲得の最年長記録を更新した木村王位との対決となりました。
対局は2日にわたって行われ、積極的な攻めを続けた先手の藤井七段が終盤、的確な寄せを見せ、2日午後5時半すぎに95手までで木村王位を投了に追い込み、初戦を白星で飾りました。
対局のあと、藤井七段は「いいスタートが切れたので、第2局もしっかり指したい」と話していました。
敗れた木村王位は「常にうまい手を指され、苦しい展開でした。気を取り直して準備を進めたい」と話していました。
王位戦の七番勝負は9月にかけて行われ、先に4勝したほうが「王位」のタイトルを獲得することになります。
藤井七段は、王位戦と並行して棋聖戦の五番勝負にも臨んでいて、ここまで2連勝して今月9日の第3局に初のタイトル獲得がかかります。
藤井七段「最後は押し切れた」
藤井聡太七段は、対局を終えたあとの記者会見で、「1日目からかなり激しい展開になりましたが、最後は押し切れたのかな思います」と対局を振り返りました。
また、初めて経験した2日制の対局について、「ふだんどおり寝ることはできましたが、2日続けて対局があるので、体力的なところを気をつけなければいけないと思いました」と話し、1日目の最後の「封じ手」を木村王位が行ったことについて、「封じ手は全く経験がないので、できれば木村王位のしかたを勉強したいと思っていました」と話していました。
地元・愛知県での対局について聞かれると「愛知県でタイトル戦の対局が指せるのがうれしかったです。ファンの方に見ていただいている中で勝つことができたのがよかったなと思います」と答え、「次の対局以降もファンの方に喜んでもらえるような手が指せればと思います」と今後の抱負を述べていました。