去年の
参議院選挙をめぐり
河井克行前法務大臣と
妻の
案里議員が
逮捕された
選挙違反事件で、
検察当局が
河井前大臣について
案里議員の
選挙運動を
取りしきる立場の「
総括主宰者」にあたると
判断していることが
関係者への
取材で
分かりました。「
総括主宰者」の
買収は
通常よりも
法定刑が
重くなっていて、
検察当局は
勾留期限の8
日、
河井夫妻を
起訴するとともに
裁判所に
迅速な
審理を
求める「
百日裁判」を
申し立てるものとみられます。
前の
法務大臣の
河井克行容疑者(57)と
妻で
参議院議員の
案里容疑者(46)は、
去年7
月の
参議院選挙をめぐって
地元議員らに
票の
取りまとめを
依頼し、
現金を
配ったとして
先月、
公職選挙法違反の
買収の
疑いで
逮捕され、
検察当局は
合わせて94
人におよそ2570
万円を
配った
疑いが
あるとみて
捜査を
進めています。
この事件で、検察当局が河井前大臣について案里議員の選挙運動を取りしきる立場の「総括主宰者」にあたると判断していることが関係者への取材で分かりました。
公職選挙法では「総括主宰者」の買収について通常より法定刑を重く規定していて、検察当局は勾留期限の8日、河井夫妻を起訴するとともに、東京地方裁判所に迅速な審理を求める「百日裁判」を申し立てるものとみられます。
今後の裁判で案里議員が無罪になった場合でも河井前大臣の罰金以上の刑が確定し、検察が連座制の適用を求める訴えを起こして認められれば、案里議員の当選は無効になります。
また、河井前大臣も罰金以上の刑が確定すれば公民権停止となり、失職します。
関係者によりますと、河井前大臣と案里議員はいずれも容疑を否認し、このうち河井前大臣は検察の調べに対し、94人の多くに現金を配ったことを認めたうえで「現金を配ったのは統一地方選挙の陣中見舞いや党勢拡大などのためで、票の取りまとめを依頼する趣旨ではない。妻とは共謀していない」などと供述しているということです。