新型しんがたコロナ 重症じゅうしょう者しゃや死者ししゃの数かずが増加ぞうか 宣言せんげん解除かいじょの頃ころと同どう程度ていどに

その後そのご、今月こんげつに入はいってから急増きゅうぞうし、13日にちの時点じてんでは203人にんと緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが解除かいじょされる前まえの5月つき20日にち以来いらい、85日にちぶりに200人にんを超こえました。

今月こんげつ1日にちには80人にんだったのがおよそ2週間しゅうかんの間まに2.5倍ばいとなり、増加ぞうかのペースが速はやまる傾向けいこうが見みられます。

重症じゅうしょう者しゃ向むけに確保かくほされている病床びょうしょうのひっ迫ひっぱくの度合どあいも徐々じょじょに高たかまってきていて、13日にちの時点じてんで、人口じんこう10万まん人にん当あたりの感染かんせん者しゃ数すうが最もっとも多おおい沖縄おきなわ県けんでは、重症じゅうしょう者しゃ向むけの病床びょうしょうは27床しょうありますが、重症じゅうしょう者しゃは14人にんいて、過半数かはんすうの52％が埋うまっています。

東京とうきょうでは、確保かくほされている病床びょうしょう100床しょうに対にたいし、重症じゅうしょう者しゃは21人にんとなっています。

また、重症じゅうしょう患者かんじゃの増加ぞうかとともに、亡なくなる人ひとも増ふえてきていて、13日にち発表はっぴょうされた死亡しぼう者しゃは全国ぜんこくで11人にんと、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが解除かいじょされた時期じきと同おなじ程度ていどになってきています。

国内こくないで亡なくなった人ひとは、2月つきは5人にん、3月つきは61人にん、4月つきは391人にん、5月つきは441人にんと、特とくに4月つきから5月つきにかけて高齢こうれい者しゃを中心ちゅうしんに亡なくなる人ひとが相次あいつぎました。

6月つきから先月せんげつにかけては、感染かんせんが若わかい世代せだいが多おおかったこともあり、6月つきは76人にん、先月せんげつは39人にんと、4月つきや5月つきに比くらべると少すくない状態じょうたいが続つづいていましたが、今月こんげつは13日にちまでの2週間しゅうかん足たらずですでに64人にんと、先月せんげつ1か月かげつ間かんの1.6倍ばいになっています。

医師いし「助たすけられる体制たいせい確保かくほを」

全国ぜんこくの集中しゅうちゅう治療ちりょうの状況じょうきょうについてまとめている「ＥＣＭＯｎｅｔ」の代表だいひょうを務つとめる竹田たけだ晋すすむ浩ひろし医師いしは「中高年ちゅうこうねん以上いじょうで重症じゅうしょう化かのリスクが高たかい傾向けいこうは、重症じゅうしょう者しゃが多おおかった4月つきから5月つきの時期じきも現在げんざいも変かわっていない。中高年ちゅうこうねん以上いじょうの感染かんせん者しゃが増加ぞうかすれば、一定いっていの割合わりあいで重症じゅうしょう者しゃが増ふえるので、きちんと助たすけられる体制たいせいをしっかり確保かくほしておく必要ひつようがある」と指摘してきしています。

一方いっぽうで、「4月つきや5月つきに比くらべると、人工じんこう呼吸こきゅう器きの治療ちりょうが必要ひつような患者かんじゃの数かずに対にたいし、ＥＣＭＯの治療ちりょうが必要ひつような患者かんじゃは少すくないという印象いんしょうを持もっている。人工じんこう呼吸こきゅう器きを装着そうちゃくした患者かんじゃの治療ちりょう方法ほうほうが分わかってきているため、救命きゅうめいできる患者かんじゃが増ふえている可能かのう性せいはあると思おもう」と話はなしています。

それでも亡なくなる人ひとが増ふえてきていることについて、「残念ざんねんながら、一定いってい程度ていどの高齢こうれい者しゃはもともと多おおくの基礎きそ疾患しっかんがあり、いったん重症じゅうしょう化かすると救命きゅうめいが困難こんなんなケースもある。高齢こうれい者しゃは特とくに、感染かんせんしないように気きをつけ、周囲しゅういの人ひとも感染かんせんを広ひろげないよう手洗てあらいやマスクの着用ちゃくよう、十分じゅうぶんな距離きょりをとる、それに、会話かいわは換気かんきのよい部屋へやでするなど、対策たいさくをしっかりすることが重要じゅうようだ」と話はなしています。

専門医せんもんい「現在げんざいの状況じょうきょう続つづけば重症じゅうしょう者しゃは確実かくじつに増ふえる」

重症じゅうしょう者しゃや亡なくなる人ひとが増ふえていることについて、新型しんがたコロナウイルス患者かんじゃの治療ちりょうの中心ちゅうしん的てきな役割やくわりを担になう、国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンターの忽那くつな賢志けんじ医師いしは「だんだんと高齢こうれいの感染かんせん者しゃが増ふえてきているので、重症じゅうしょう者しゃが増ふえている。現在げんざいの状況じょうきょうが続つづけば今後こんごも重症じゅうしょう者しゃは確実かくじつに増ふえるだろう。また、亡なくなる人ひとは感染かんせん拡大かくだいが始はじまった当初とうしょはほとんどいないが、感染かんせん者しゃが増ふえてきた影響えいきょうが少すこし遅おくれてこれから出でてくると思おもう」と話はなしています。

そして、忽那くつな医師いしは「東京とうきょうでは重症じゅうしょう者しゃ数すうは横よこばいでなんとか持もちこたえているが、少すこし前まえに感染かんせん者しゃが一いち日にち400人にん出でていたときの影響えいきょうはこれから出でてくる。高齢こうれい者しゃなど重症じゅうしょう化かしやすい人ひとが多おおく住すむ地方ちほうでも増ふえるおそれもあり、一気いっきに大おおきいクラスターが発生はっせいしてしまうと地域ちいきの医療いりょうのキャパシティーを超こえてしまう」と述のべて懸念けねんを示しめしました。

また、重症じゅうしょう者しゃに向むけた治療ちりょうについては「レムデシビルなどの薬くすりが使つかえるようになって、治療ちりょうがうまく行おこなわれている感覚かんかくはある。ただ、重症じゅうしょう者しゃの治療ちりょうには多おおくのスタッフが必要ひつようで、これ以上いじょう増ふえると医療いりょう現場げんばが疲弊ひへいするおそれがある」と話はなしています。

そのうえで「新型しんがたコロナウイルスは、本当ほんとうに『3密みつ』の環境かんきょうで広ひろがるので、『3密みつ』を避さけることがいちばん大事だいじで、大だい人数にんずうで集あつまることは避さけ、屋内おくないにいるときは換気かんきし、手洗てあらいやマスクの着用ちゃくようを徹底てっていするなど、感染かんせん対策たいさくに努つとめてほしい」と話はなしています。