「
棋聖」に
続いて「
王位」を
獲得した
藤井聡太二冠について、3
年前に
現役を
引退した
加藤一二三 九段は「
王位戦は2
日制の
七番勝負で、
将棋界では
大型の
タイトル戦です。
藤井さんは
見事な
戦いぶりで
終わってみれば
完勝。
将棋の
内容もすばらしく
見事だった」と
評価しました。
また、
二冠達成と
同時に、
これまで
加藤九段が
持っていた「
八段昇段」の
最年少記録も
更新したことについては、「
こんなに早く
二冠を
達成するとは
思ってもいなかったし、
私の
記録を
抜いて
八段の
最年少記録を
更新したことも、
誠におめでたいことで、お
喜びを
申し上げたい」と
話していました。
そして、王位戦の4回の対局を振り返り、「木村さんの得意戦法や考えてきた作戦に対して、藤井さんが見事に対応していった。藤井さんは作戦がうまく、研究熱心で、早く勝つすべを知っている。大変な将棋でも乗り越えて勝ってきている。今のところ欠点がないように思える」と指摘しました。
そのうえで、「タイトル戦でも対局ごとに強くなっていて、これからもどんどん強くなると思う。優れた才能の上に、研究を怠らない。活躍は必至の状態と考えます」と笑顔で話していました。
一方、タイトルを失った木村一基九段については、「木村さんはとても魅力的でユニーク。私もよく話しましたが、あるとき『私は楽観派だがあなたはどうなの』と聞いたら『超悲観派です』と答えた。とても人柄が表れていて、余裕があっていい棋士です」としたうえで、「今回は千駄ヶ谷の受け師も、受けて、受けて、残念な結果になりましたが、私の年齢を考えると、47歳はまだまだこれからで、奮起して大活躍すると思っています」とエールを送っていました。