アメリカ国防総省は、
中国の
軍事動向を
分析した
報告書で、
中国は
運用可能な
核弾頭を200
個以上配備しており、
今後10
年間で
その数を2
倍以上に
増やす可能性があるという
見通しを
明らかにしました。
アメリカ国防総省は1日、中国の軍事動向を分析したことしの年次報告書を発表しました。
報告書では、中国が保有する核弾頭の数の推計を初めて明らかにし、「現在のところ運用可能な核弾頭を200個以上配備していて、今後10年間でその数を少なくとも倍増させる可能性がある」という見通しを示しました。
また、こうした核弾頭の搭載が可能で在日アメリカ軍基地を射程に入れる中距離弾道ミサイルや巡航ミサイルの数も増やしていると指摘しています。
アメリカは、ロシアとの核軍縮条約「新START」の有効期限が来年2月に迫る中、中国も条約に参加するよう求めているのに対し、中国は核戦力が大幅に抑えられる条約には参加しない方針を示しています。
国防総省で中国問題を担当するスブラジア次官補代理は、報告書の発表に合わせて会見し「保有する弾頭の数だけでは中国の複雑な脅威の全体像は示せない。中国は潜水艦や航空機に搭載できる核ミサイルも開発し、地下から発射する大陸間弾道ミサイルの整備も進めようとしている」と述べ、中国の戦力拡大に警戒していく考えを示しました。