イギリスの
有力シンクタンクが
世界の
軍事情勢を
分析した
報告書を
発表しました。ウクライナ
侵攻を
続けるロシア
軍について、
自国の
軍隊に対する不十分な
理解に
基づく戦略をとり、
保有する
主力戦車の
およそ半数を
失うなど消耗が
激しいと
指摘しました。
国際戦略研究所は15日、世界各国の軍事力や地域情勢を分析した年次報告書「ミリタリー・バランス」の最新版を発表しました。
それによりますと、去年2月以降ウクライナ侵攻を続けるロシア軍について、自国の軍隊に対する不十分な理解に基づく戦略をとり、指揮命令系統や補給の面でウクライナ軍より劣っていたと指摘しています。
そして、主力戦車「T72」が侵攻開始前からほぼ半減するなど、最新型の戦車が大幅に失われたと推定し、旧式装備を投入せざるをえなくなったと分析しています。
さらに、巡洋艦「モスクワ」の沈没や近代的な戦闘機、ヘリコプターの損失などで海軍と空軍も逆境に立たされたとしています。
各国の去年の軍事費についてはアメリカが7666億ドルと最も多く、世界全体の4割近くを占めたとしています。
一方、2位の中国は前の年と比べて7%増加して2424億ドルとなり、軍事費は絶対額ベースで過去最大の伸びになったと分析していて、アメリカにとって中国の軍事的な近代化は長期的な懸念事項だと指摘しています。